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幸福への「処方箋」11
第二章 幸福実現への障害発生――「堕落論」
エデンの園の物語

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第4弾、『幸福への「処方箋」~統一原理のやさしい理解』を毎週日曜日配信(予定)でお届けしています。

野村 健二(統一思想研究院元院長)・著

(光言社・刊『幸福への「処方箋」~統一原理のやさしい理解』より)

エデンの園の物語
 『聖書』は、人間が幸福でなくなったのは、人間の最初の祖先・アダムとエバが神から与えられた警告を無視し、人間の責任分担を守らなかったからだと述べています。その「エデンの園の物語」の問題となる箇所を次に抜き出してみましょう。

 「主なる神は東のかた、エデンに一つの園を設けて、その造った人をそこに置かれた。また主なる神は、見て美しく、食べるに良いすべての木を土からはえさせ、更に園の中央に命の木と、善悪を知る木とをはえさせられた」(創世記二・8~9)。

 「主なる神はその人に命じて言われた、『あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい。しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない。それを取って食べると、きっと死ぬであろう』」(同二・16~17)。

 「また主なる神は言われた、『人がひとりでいるのは良くない。彼のために、ふさわしい助け手を造ろう』」(同二・18)。

 「そこで主なる神は人を深く眠らせ、眠った時に、そのあばら骨の一つを取って、その所を肉でふさがれた。主なる神は、人から取ったあばら骨でひとりの女を造り、人のところへ連れてこられた」(同二・21~22)。

 「人とその妻とは、ふたりとも裸であったが、恥ずかしいとは思わなかった」(同二・25)。

 「さて主なる神が造られた野の生き物のうちで、へびが最も狡猾(こうかつ)であった。へびは女に言った、『園にあるどの木からも取って食べるなと、ほんとうに神が言われたのですか』。女はへびに言った、『わたしたちは園の木の実を食べることは許されていますが、ただ園の中央にある木の実については、これを取って食べるな、これに触れるな、死んではいけないからと、神は言われました』。へびは女に言った、『あなたがたは決して死ぬことはないでしょう。それを食べると、あなたがたの目が開け、神のように善悪を知る者となることを、神は知っておられるのです』。女がその木を見ると、それは食べるに良く、目には美しく、賢くなるには好ましいと思われたから、その実を取って食べ、また共にいた夫にも与えたので、彼も食べた。すると、ふたりの目が開け、自分たちの裸であることがわかったので、いちじくの葉をつづり合わせて、腰に巻いた」(同三・1~7)。(続く)

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 次回は、第一部 第二章の「善悪を知る木の実」をお届けします。