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男女の違いと夫婦の関係 13

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「男女の違いと夫婦の関係」を毎週木曜日配信(予定)でお届けします。
 あなたは知っていますか? 男性と女性の違い。同シリーズでは、男女の考え方の根本的違いを知り、夫婦がお互いを理解しあって、本当の「幸せ」をつかむためのキーポイントをお伝えします!

松本 雄司・著

(光言社・刊『男女の違いと夫婦の関係-ほめられたい夫 愛されたい妻-』〈2019年3月30日第4版発行〉より)

第一章 変わり行く日本人の家庭像

3 夫婦の愛は何年もつか

 さて、ここで次の話題に入りたいと思います。「夫婦の愛は一体何年もつだろうか?」。これはアメリカの人類学者ヘレン・E・フィッシャー氏のとても面白い研究です。

 「夫婦の愛は何年もつか?」――これを動物学的に考えてみようというのです。もちろん動物と人間は違います。しかし人間も動物的な側面を持っていますから、当てはまる部分もあるだろうというのです。

 動物で考えてみると、鳥なら春に求愛行動をしてつがいになり、交尾して卵を産んで、親鳥が温めます。ヒナがかえって、羽根がはえそろって成長するまでは、オスは一生懸命、せっせとエサを運びます。そして夏が来ると成長したヒナたちは巣立ちをしていきます。子供たちが巣立ちするとその夫婦関係も自然解消です。
 ほかの動物も大体はそうです。もちろん、中には象や鯨などのように、いったんカップルになったら何年間もそのカップルで暮らすという高等な動物もいますが、たいがいの動物は繁殖期だけの夫婦関係です。

 そこで、これを人間に当てはめてみると、人間もカップルになって子供を生んで、その子が乳離れするまで、妻はどうしても夫の手を必要とします。最低、乳離れするまでは、夫の協力がなかったらやっていけません。その間は父親の助けが必要な期間になります。

 フィッシャー博士は、現代人が結婚して子供を生んで乳離れするまで育てるのに平均何年かかるかを計算しました。そうすると平均4年だというのです。

 ところで、世界62カ国で調査した国連統計によれば、離婚のピークはいつから始まるかというと、結婚して“4年目から”だというのです。4年目からどっと増えるわけです。
 そうすると、子供を生んで乳離れするまでは何とかもっているが、それ以後夫婦関係を維持するのは簡単ではないということが分かります。動物学的な観点から見て、現代の人間は夫婦がお互いを絶対に必要とする期間はせいぜい4年間くらいだというのです。

 言うまでもなく、人間の夫婦はただ子供を生むだけが目的ではありません。一生涯愛の伴侶として仲良くしていかなければなりません。

 そうするとそこから導き出されてくる教訓は、「夫婦の愛を4年以上続かせようとすれば、それ相当の努力が必要である」ということになるのではないでしょうか。

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 次回は、「急増する離婚」をお届けします。

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