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心情開拓
心霊を育てる生活原則(134)

 原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
 家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。

李耀翰・著

(光言社・刊『心情開拓~心霊を育てる生活原則』より)

10 あなたが成長するために

▲李耀翰先生

(質問6)カイン・アベル問題の勝利の秘訣は何でしょうか

 カイン・アベルは、みなカイン、みなアベルと思ったらいいのです。自分を自分で、カインと思ったらいい。いわゆる謙遜(けんそん)で人を自分より貴重に思う素性(そせい)をもてば、失敗はありません。貴重に思うから、その人に対して真剣です。事情を聞いて、その人に厳しいのは、貴重であるからです。その人の精神問題を直すには、原理的教育観が必要です。この人のこういうところを直してあげたらいいという愛着心から始まって、一面厳しさを取り扱っても、それは愛だ。そうでしょう。まず、私たちは、兄弟を貴重に思うこと。アベルをたくさんもっている人は、幸福です。その中で、アベルをつくるのです。

 私たちは、どこに行っても合わないようになっているのです。自分の良さそうな所へ移動しようとすると、3倍悪い所へ行くのです。自分が選ぶより、召されているという信仰の姿勢をもたなくてはなりません。神様から派遣されている、送られているという自覚です。

 今の責任分野で勝利すれば、もっと価値ある立場を用意するのが、神様の愛の世界です。そこに私の愛の力が影響すれば、その愛の中心人物を移動するのは神様です。だから負債にならない。そして人に善の影響を与えよ。そうすれば、自分は前進するでしょう。対象は主体が主体です。夫婦なら、男は女が自分の神であり、女は男が自分の神様です。成長過程においては、お互いにアベルと思う貴重な心をもって、カインなしに救われないのがアベルです。また、アベルなしに救われないのがカインです。

 だからイエス様は、イスラエルを小羊のごとく、足まで洗いながら愛した。イエス様はイスラエルをアベルのごとく愛したのです。その基台なくしては、メシヤとして立てない。私たちもそう思って、互いにアベルと思うことが大切です。なぜ親の心をもって、僕(しもべ)の生活をするのか? 親の立場では、自分の息子・娘がアベルです。子女の立場では、自分の親がアベルです。

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 次回は、「自分のためではなく人のために祈る」をお届けします。


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