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平和の大道 54
文化や歴史面から見た必要性

 皆さんは、『平和の大道』という書籍をご存じでしょうか。著者は、一般財団法人国際ハイウェイ財団の理事長、佐藤博文氏です。
 同書は、国際ハイウェイ財団が推進する「国際ハイウェイ・日韓トンネル」プロジェクトの意義や背景などについて総合的に理解することのできる貴重な一冊です。
 Blessed Lifeではその一部を抜粋して紹介してまいります。ぜひお楽しみに!

佐藤 博文・著

(『平和の大道-国際ハイウェイ・日韓トンネル-』より)

 今回からは、長期的なスパン(時間的間隔)に立って、日韓トンネルが完成したと考えてその時の社会状況、及び影響するところ等に焦点を当てて、文化や歴史的な面から見た必要性を検討する。

 この問題を考える前に、はっきりと認識すべき大前提がある。それは日本列島が有史以来、初めてアジア大陸と陸続きになるということだ。

日本列島がアジア大陸と陸続きになる

 日韓トンネルができることによって生じる一番大きな変化は何であろうか。島国の日本列島がアジア大陸と陸続きになり、日本が島国ではなくなることである。この影響するところは計り知れない。特に文化面、歴史面において影響するところが大きい。故に、文化、歴史面に関する必要性の検証は、まずこのことを大前提として考慮しなければならない。

 日韓トンネルが完成すれば、日本列島が文字通りアジア大陸と陸路でつながることになる。陸路ではなく海上交通や空路によってなされてきた今までの交流とは比較にならない規模と速さで韓半島、アジア大陸との交流が活性化し、両国の関係が飛躍的に深まってくることは火を見るよりも明らかである。

 端的に言えば、日本が「島国」ではなくなり、今までとは全く次元の違う日韓交流の新しい歴史が始まるのである。そして、地殻変動的な大きな変化が生じるだろう。

 これは日本の歴史上初めての体験であり、「第三の開国」、「日本列島改造」ともなる。そうすると日本人の精神性や日本の国の体質も変わる。日本人の宿痾(しゅくあ)とも言うべき、いわゆる「島国根性」と言われてきた偏狭さ、閉鎖性、排他性という民族性も変容する可能性がある。日本人の生活様式や日本文化も大きく変質するであろう。実際どのように変化するか予想がつかないが、プラスになる面のほうが大きいことは間違いなかろう。

 さらに、大陸と繋がることで国家次元での防災上の余裕が生まれる。東日本大震災の復興の目処がついた後どうするかという課題があるが、日本国土の持つ強靭さ、しなやかさの向上が必要である。そのためにも「コンクリート」は必要である。一つの災害で経済が全壊するようではいけない。防災または減災上、日本国内のインフラについての代替機能やしなやかさが大切で、代替機能と強靭さを持たせなければならない。

 東日本大震災による現在進行中の復興事業が進捗した後に来る転換課題の一つである防災(減災)上の代替機能と日本の持つ強靭さ、しなやかさを向上させるためにも、日韓トンネルは大変効果があると考えている。トンネルは地震に対して非常に強いものだ。電力ケーブルをトンネルの中に敷設しておけば、いざという時に韓国から電力供給も可能となる。

文化交流の飛躍的活性化

 日韓関係は2000年に及ぶ友好協力の歴史がある。古代王朝時代、通訳なしの会話がなされていた。当時言葉がほとんど同じであったということである。大和朝廷から百済の役人になる人が出たり、百済から大和朝廷の重臣になる者もおり、両国は渾然一体の関係にあった。江戸時代は、朝鮮通信使による交流が12回にも及んだ。もちろん、この間、常に友好的な関係であった訳ではなく、倭冦、元寇、豊臣秀吉による文禄・慶長の役、戦前における日本の朝鮮植民地時代40年等、両国間で対立、抗争する期間もあったが、2000年間の友好協力の歴史に比べれば、その期間は決して長くはなく一時的であった。

 朝鮮と日本は、本来、民族的、文化的、政治的、経済的にもあらゆる面で、最も身近な隣人として交流してきた。今日のように両国が反目し合うような状況は、日韓交流の歴史から見て正常な状態ではない。日韓2000年の歴史の積み重ねは、隣人としての貴重な財産である。今後は日韓友好交流史という大きな視点に立って、日韓関係の改善を図るべきである。

 日韓関係が不正常である今だからこそ、その改善の切り札的な大きな事業が必要であり、それが日韓トンネル建設であると強く主張したい。

 現在、年間500万人が往来しているが、日韓トンネルにより両国が陸続きになれば、数千万人の規模になって交流が進み、古代のように実質的に国境の壁もなくなるであろう。そうなれば、益々友好関係が深まり、日本と韓国の文化が刺激し合い、融合してより高い次元の文化も生まれる可能性がある。

 このように文化、歴史面から見れば、日韓トンネルの必要性は極めて高いと言うことができる。10兆円をかけて建設しても決して惜しくはない。

(『友情新聞』2015年12月1日号より)

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 次回は、「宇宙開発に匹敵する日韓トンネル」をお届けします。


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