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真の父母様の孝情を学ぶ 12
長い苦難の末にたどり着いたみ旨の道①

 『ムーンワールド』で連載中のコーナー、「真の父母様の孝情を学ぶ」を隔週日曜日(予定)でお届けします。
 韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁(真のお母様)の自叙伝『人類の涙をぬぐう平和の母』からの抜粋をイラストとともにつづるコーナーです。

 今回は、「長い苦難の末にたどり着いたみ旨の道」(8688ページ)からの抜粋です。

 大邱(テグ)に下った私たちは、聖主(ソンヂュ)教の鄭錫天(チョン・ソクチョン)とその家族に会いました。無事に会えた喜びは、大変なものでした。鄭錫天も、長い間離別していた兄弟にでも会ったかのように、非常に喜んでくれました。

 鉄山(チョルサン)の聖主教は、恐ろしい迫害によってほとんど消えかけていましたが、鄭錫天は礼拝を捧げながら、再臨主を迎える準備をしていました。

 私の母は、彼に切実に訴えました。

 「再臨主はもうすぐ韓国に来られます。その方をお迎えするために、精いっぱい祈らなければなりません」

 こうして、散らばっていた信徒たちが集まり、再び熱心に祈りを捧げるようになったのです。そんなある日、母は、再臨主に会うためにはもっと精誠を込めた生活をしなければならない、という天の啓示を受けました。

 「祈るだけではいけない。生食をしなければ」

 母は松の葉を生で食べて過ごすようになりました。蒸して食べれば問題ない松葉ですが、それを生で食べ続けたため、歯をひどく傷めてしまいました。

 また、一人しかいない娘に勉強をさせてやらなければという思いから、母は商いを始めました。祖父が、母にいつも言い聞かせていたことがありました。

 「どれほど大変でも、他人の世話になってはいけない」

 その言葉を守るために、母は小さな店を開いたのです。ところが、キムチ汁と松葉、ピーナッツを一日二回だけ食べる生活をしていたので、いつも体に疲労が残り、弱っているように見えました。ただ、精神は澄み切っているようでした。祖母はそんな母を不憫(ふびん)に思わずにはいられなかったようです。

 「これしか食べずにどうやって商売ができるのだろう。本当に奇跡のようだ」

 母は空腹に耐えながら、わずかなお金を稼ぐため、3か月ほど商売をしました。人一倍、強い信仰心で、「無条件、信じなければならない」とだけ考えていました。現実と妥協するということを知らなかったのです。そうして死ぬほど苦労をしながらも、娘が世俗に染まらず純粋に育つように、常に意識を傾けていました。

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 次回は、「長い苦難の末にたどり着いたみ旨の道➁」をお届けします。


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