「幸せな結婚」を考える 27

6章 理想の結婚相手とは

理想の結婚相手は神様が定めた相手である②

ナビゲーター:長岡 高史

 アメリカの心理学者、ジョン・グレイ博士は、著書『この人と結婚するために』の中でこのように語っています。

 「生涯のパートナーを選ぶこと。これは二人の仲の善し悪しを基準にして頭の中で決断を下すことではない。相手から受けるフィーリングを相対的に評価して決めることでもない。相手の外観を見て判断することとも違う。これはもっと深遠な行為なのだ」。

 本来、結婚のパートナー選びとは、ただのその時の恋愛感情で決めることではなく、もっと意味の深い、深遠なる行為であるべきなのです。

▲マニラ大聖堂(フィリピン)での結婚式の様子

 神前結婚式ならば、一般的に以下のような言葉をお互いが誓い合います。

 「あなたは、その健やかな時も、病める時も、喜びの時も、悲しみの時も、富める時も、貧しき時も、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命の限り、堅く節操を守ることを約束しますか」。

 現代では、この言葉はその場の雰囲気を盛り上げるための一つのアトラクションに成り下がってしまっている気がします。

 しかし、見知らぬ男女が家族になり、新しい命を育む。その命の連続がまさに永遠をつくっていくのであれば、私と結婚相手の関係はやはり永遠なのです。永遠を誓い合う結婚相手をその時の感情で果たして決めることができるのでしょうか。

 「結婚」とは、目の前の相手を自分の全生涯をささげ愛し抜くという魂の誓いであり、そして二人の間に育まれる新しい命を養育することであり、次世代に愛と希望を託していく、偉大で神聖な行為なのです。

 だからこそ、自分の感情を超えて、神の願いを祈り求め、そして神が定めた相手とでなければ超えることができないと考えるのです。