平和の大道 40
救国ビジョンとしての構想

 皆さんは、『平和の大道』という書籍をご存じでしょうか。著者は、一般財団法人国際ハイウェイ財団の理事長、佐藤博文氏です。
 同書は、国際ハイウェイ財団が推進する「国際ハイウェイ・日韓トンネル」プロジェクトの意義や背景などについて総合的に理解することのできる貴重な一冊です。
 Blessed Lifeではその一部を抜粋して紹介してまいります。ぜひお楽しみに!

佐藤 博文・著

(『平和の大道-国際ハイウェイ・日韓トンネル-』より)

衰退化する日本

 人口減、少子化、道徳の退廃、親殺し、子殺し、友人殺し等、これらは国運衰退の顕著な兆候である。今の日本は明らかに「衰退のスパイラル」(螺旋型下降曲線)を描いている。

 最大の問題は国民をワクワクさせるような夢、国家ビジョンがないことである。戦前は、曲がりなりにも「海外に雄飛し日本の国威発揚をしよう」というような、青少年を駆り立てる国家目標があった。しかるに今の日本に、戦前以上に若者に夢と希望を与えることができるような国家目標、国家ビジョンがあるだろうか。残念ながらそれが見当たらないのが現状だ。

発展のスパイラルへ

 国家的な「衰退のスパイラル」から脱出し、「発展のスパイラル」に国家全体を持っていくには、相当なパワーと大胆な企画が必要である。簡単に言えば、国の総力を傾けて行う国家的ビッグプロジェクトを設定して、それを実現することである。政治、経済、教育等の個々の改革を進めるだけではだめで、それらのすべてを同時になすことができ、根本改革につながるようなビッグプロジェクトが必要である。

 国土強靭化、首都機能の移転、道州制の案が取り上げられているが、これらはビッグプロジェクトではあるが、国内の課題解決案であって「世界貢献」に直結するものではなく、今の青少年に大志を抱かせるようなものではない。したがって「世界平和」、「新文明の創造」といった世界のためになり、日本の発展にもつながり、青少年に夢を与え、大志を抱かせるようなビッグプロジェクトとして「国際ハイウェイ・日韓トンネル構想」を挙げることができる。

 このプロジェクトを日本が国家目標実現の柱として位置付け、国民を挙げて取り組むようになれば、国の大きな方向性が定まり、国家全体に活力が生まれ、国力が総合的にアップする。そうして衰退の輪廻(カルマ)から脱して、上昇の螺旋軌道を描くようになり、日本が質量ともに発展していくと確信する。次に、その理由を挙げることにしよう。

国際ハイウェイ・日韓トンネル構想と日本

①日韓トンネルができ、日本列島が韓半島を経由して大陸と陸続きになり、そして、国際ハイウェイが東北アジア地域に張り巡らされたとしよう。

 まず日本が韓国・北朝鮮とともに運命共同体となり、さらに中国東北部まで連結されるようになると、勤勉で頭の良い優秀な3億人を超える人材に恵まれた北東アジア地域(日本、韓半島、中国東北部)で大規模な人口・情報・技術・資金の交流と移動が生じる。そのシナジー効果によって、北東アジア地域の経済が爆発的に発展するようになり、そこが今後の世界経済を主導する中心地域ともなる。

②特に重要なことは、国際ハイウェイ・日韓トンネル構想が、若者に夢と希望、そして多くの創造的、建設的な仕事を与えるということである。国家がこの事業に取り組み、多くの若者を中心的に参画させたらどうだろうか。日本は、戦前、多くの有為の若者を戦争に駆り出したが、今度は、日本の若者を国際ハイウェイ建設のために動員し、世界各地に派遣する。そうすれば、このこと自体が、世界平和のための動員、すなわちピース・コープ(平和部隊)となる。これは夢と実益のある現実的な話である。

③国際ハイウェイ・日韓トンネル構想は韓国との関係改善に最適のプロジェクトである。先回[39]「日韓トンネルは21世紀の朝鮮通信使」のタイトルで述べたように、国際ハイウェイ・日韓トンネル構想は日韓関係を友好関係に変えることができる格好の国家的なイベントになり得る。

 以上のような理由から、日本が、国際ハイウェイ・日韓トンネル構想を国家事業の柱として早急に取り組むべきであるということを提案したい。

国家ビジョン(目標)の柱にする提案

 以下の国家の理念、ビジョン、戦略の観点から、これからの日本が発展するために、国際ハイウェイ・日韓トンネル構想を日本国家が国策として取り組むことを提案する。

国家理念:日本が、世界平和、人類の文明の発展に貢献する偉大な一等国家となる。

国家ビジョン:日本が、世界の経済、政治、文化を牽引することができる北東アジア共同体形成の主導的役割を果たす。その実現のための中心プロジェクトに、国際ハイウェイ・日韓トンネル構想を据える。

国家戦略:国際ハイウェイ・日韓トンネル構想を国家目標実現の核心的国策として位置付け、国を挙げてその実現に取り組む。これが実現すれば、衰退化しつつある日本は、発展の上昇気流に乗り、世界の歴史に残る偉大な国家となり得る道が開けてくるであろう。

(『友情新聞』2014年10月1日号より)

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 次回は、「ベーリング海峡トンネルの提唱」をお届けします。


◆『平和の大道 ―国際ハイウェイ・日韓トンネル―』を書籍でご覧になりたいかたはコチラへ(韓国語版もあります)


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