43とも倶楽部誕生物語 37
日本は世界一のギャンブル大国!?

櫻井 晴信

 今話題のユニークな読書会、「43とも倶楽部」。本シリーズでは、「43とも倶楽部」がどのようにしてつくられてきたのか、その誕生の物語をお届けします。

 日本は世界一のギャンブル大国といわれています。
 ギャンブル障害で苦しむ人は320万人、そのほとんどがパチンコとスロットの愛好者です。

 射幸心をあおるパチンコにはまって、今日は負けたけど明日は絶対取り返してみせると、負け続けているのにどんどんお金をつぎ込みます。
 そして何百万円、何千万円と借金をして首が回らなくなり、家庭が破綻し、親族の信用を失い、公金横領、窃盗などの罪を犯します


 パーキンソン病は手の震え、歩行障害の症状が出る病気で、ドーパミンという神経伝達物質の低下が原因です。
 そのため、ドーパミン補充療法をするのですが、患者が多めに飲むと突然ギャンブリング行動に走るそうです。

 このようにギャンブル症者の脳内では多量のドーパミンが分泌されていることが分かります。
 ならばドーパミンを抑制する薬を処方すれば良いという考えもありますが、そうするとパーキンソン病になってしまいます。

 ギャンブル障害は、アルコール依存症や薬物中毒と同じで、病気です。しかし治療する薬はありません。そして一旦なってしまった脳は、二度と元に戻ることはありません。
 何年やめていても、パチンコをちょっとでも行うと元のギャンブル障害に戻ってしまいます。

 これは、アルコール依存症や薬物中毒と同じです。
 では、ギャンブル症者に生還の道はないのかというと、一つだけ方法があります。
 それが自助グループ「ギャンブラーズ・アノニマス(GA)」です。

(続く)