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続・夫婦愛を育む 5
義母への不満を夫に言う? 言わない?

ナビゲーター:橘 幸世

 Blessed Lifeの人気エッセイスト、橘幸世さんによるエッセー「続・夫婦愛を育む」をお届けします

 朝ラジオをオンにして台所の片付けをしていると、『夫のトリセツ』などの著書で知られる黒川伊保子さんが、リスナーにアドバイスしているのが聞こえてきました。

 妻が姑(しゅうとめ)の愚痴を言ってきた場合、夫にありがちな返答は、(正確な言葉は忘れましたが)「おふくろにも悪気はないんだよ。良かれと思ってやったんだ。大目に見てやってくれ」といったもの。
 間を取り持とうと、一見優等生的な反応ですが、これはNG。妻の不満は消えません。

 正解は、「そうだよな。俺も本当に腹立つことがあるよ」。
 これで妻の留飲が下がる、と言っていました。

 このやりとり、私にも覚えがありました。
 幸運なことに、私の義母はとてもできた人ですし、大きな不満はありません。

 義母以外の主人の家族とも、これと言った確執もなく平穏です。引っかかることが何もないわけではありませんが、育った環境も違えば、性格も違う、相手もさまざまなことを背負いながら頑張って生きているのだから、と消化するよう努めています。

 主人も自分の家族を悪く言われるのを聞きたくはないだろう、という思いもあり、ささいなことは自分の胸の内に収めてきました。

 義母を病院に車で送り迎えする時、「あ、そこ右だよ」「次、左」などと助手席から指示が出ることがままあります。
 初めて行く所ではありませんので、私も道はよく分かっています。それでも言ってくるのは、私が運転免許を取るのが遅く、今の土地に来てから取ったため、言いたくなるのかと思っていました。取って間もない頃は、「バックも上手になったね」などと義母に言われていましたので。

 それでも、頻繁に言われるとちょっと心穏やかに流せないので、ある時主人に言いました。
 「お母さん、“そこ右だよ”とか、よく言ってくるんだよね」
 「そうなんだよなぁ。自分の時もしょっちゅうだよ」
 主人の返答にびっくりした私。「えっ? お父さんの時も?」と思わず聞き返しました。

 どうやら家族誰の運転の時もその傾向があるようです。長年自営業を営んで人を使ってきた名残もあるのかもしれません。つい、指図の言葉が出るのでしょう。

 「それで○○がおふくろとけんかして何日か口きかない時もあったよ」と、主人の兄弟のエピソードも話してくれました。
 私の気持ちが楽になったのは言うまでもありません。

 今回は、ご主人向けのエピソードでした。