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真の父母様の孝情を学ぶ 1
タルレ江の伝説、天の摂理を宿して①

 『ムーンワールド』で連載中のコーナー、「真の父母様の孝情を学ぶ」を隔週日曜日(予定)でお届けします。
 韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁(真のお母様)の自叙伝『人類の涙をぬぐう平和の母』からの抜粋をイラストとともにつづるコーナーです。

 今回は、「タルレ江の伝説、天の摂理を宿して」(5355ページ)からの抜粋です。

 その昔、定州を流れるタルレ江(ガン)に一本の橋が架かっていました。大きな石を一つ一つ積み上げて造った丈夫な橋でしたが、月日が経(た)つにつれ古くなって崩れ始め、渡ることができなくなったといいます。そして、人々が日々の生活に追われ、そのまま放置していたところ、ある日洪水によって大量の土砂が押し寄せ、橋は完全に崩れて、川底に沈んでしまったのです。
 ところで、その地域に昔から伝えられてきた予言がありました。

 タルレ江の橋に岩を削って立てた将軍標(チャングンピョ)が埋もれれば国がなくなり、それが姿を現せば朝鮮の地に新天地が広がるであろう。

 当時、中国の使臣が鴨緑江(アムノッカン)を越え、漢陽(ハニャン/現在のソウル)に行こうとすれば、タルレ江を渡らなければならなかったのですが、橋が壊れてしまったため、渡る方法がありません。国にもお金はありませんでした。そこで、橋を架けてくれる人を探している旨のお触れを出し、募集したのです。

 その時、趙漢俊(チョ・ハンヂュン)が、持っている財産をすべてはたき、石橋を新たに架けたのです。四角い石を隙間なくしっかりと積み上げ、その下を船が通れるほど、大きな橋を造ったといいます。

 新しい橋を架けるのにほぼ全財産を使った趙漢俊ですが、手元に三文ほどの小銭が残りました。そこで、翌日行われる、橋の竣工(しゅんこう)式に履いていく草履を買ったのです。その晩、夢に白い服を着た老人が現れて言いました。

 「漢俊よ、お前の功は大きい。そこでお前の家門に天子を送ろうとしたのだが、残しておいた小銭三文が天に引っ掛かったので、王女を送ることにした」

 夢から覚めた趙漢俊が不思議に思い、タルレ江に行ってみると、丘の上にそれまでなかった弥勒(みろく)仏の石像が立っているのが見えました。その弥勒像は非常に霊力が強く、誰一人として、馬に乗ったままその前を通り過ぎることはできませんでした。馬から降り、お辞儀をして、ようやく通ることができるのです。村の人々は、不思議なことがあるものだと言いながら、その上に屋根を造り、弥勒像が雨風に当たらないようにするなど、心を込めて祀(まつ)りました。

 このように、忠誠を尽くした趙漢俊の家門を通して、天は信仰心の篤(あつ)い祖母・趙元模(チョ・ウォンモ)を送ってくださり、その祖母から、さらに一層深い信仰心を持つ母の洪順愛(ホン・スネ)が誕生しました。韓半島に神様の愛する独り娘を誕生させるための天の摂理と精誠が、はるか昔、先祖の趙漢俊から始まり、私にまで綿々と続いてきたのです。

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 次回は、「タルレ江の伝説、天の摂理を宿して②」をお届けします。


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