シリーズ・「宗教」を読み解く 24
摂理的宗教の共通点と差違

ナビゲーター:石丸 志信

 世界平和実現のためには、人間の心の機能を果たす宗教が、まず互いに宗派の違いを超えて一体化しなければならない。これが、統一運動の根底にある思想だ。

 全ての宗教が一つとなるためには、まず、世界のさまざまな宗教を一つに糾合できる軸がなければならない。その軸となるべきものが、復帰摂理歴史上、メシヤ・真の父母を迎える準備をしてきた選民の宗教伝統であった。

 文鮮明総裁は、選民の宗教伝統、すなわち、ユダヤ教、キリスト教、統一教会について次のように教えている。

 「統一教会の教会員たちは、キリスト教と関係がないと思っていますが、それは絶対に間違っています。旧約時代も、結局は復帰のためのものであり、アダムとエバ、真の父母復帰のためのものです。新約時代も、真の父母の復帰のためのものであり、成約時代も同じです。真の父母の復帰という内容は同じです。メシヤは真の父母です。したがって、キリスト教も、ユダヤ教も、統一教会も、その目的とする内容は同じです」。

 ただし、それぞれは、国家的基盤造成、世界的基盤造成、天宙的基盤造成という次元の違いを区別しなければならないと語っている。