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信仰の伝統
教会創立以前から文鮮明先生に侍って(94)

 家庭連合の信仰の長兄である金元弼(キム・ウォンピル)先生(1928~2010)の講話をまとめた書籍、「信仰の伝統」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 本書を通じて神様の深い愛と文鮮明先生の心情の世界、信仰の在り方を学ぶことができます。

金元弼・著

(光言社・刊『信仰の伝統 教会創立以前から文鮮明先生に侍って』より)

第二部[講話集]生命と愛と理想を懸けて
三、理想的な出会い

▲金元弼先生

世界の人々を愛してから出会う

 ところで今、私たちは、全員が神のために、世界のために、いろいろな仕事をやっています。これを通して、自分のメンバーやリーダーに対し、兄弟姉妹や自分の親に対し、そして子供に対していかなければならないというのです。ですから、もし私たちが一日の生活を本当に心を尽くして送らなかったならば、メンバーに会うのも、兄弟姉妹に会うのも、本当に恥ずかしいという心をもたなければいけないのです。

 家庭をもっている人たちは、「家に入るのが恥ずかしい」というようにならなければならないというのです。深く悔い改めて、「あすは一生懸命によくやって出会います」と決意してからでなくては、そういう条件を立ててからでなくては、自分の家に入って相対者に会うこともできなければ、子供にも会うことができないというのです。子供も同じです。自分の生活において子供としてやるべきことをやらない限りは、親にすぐ会うことが苦しいというようにならなくてはなりません。

 ところが今私たちは、子供の立場にある人も、親の立場にある人も、それらに構わないで出会っています。それは、私たちの間違っているところです。私たちは親にしても子供にしても、何か誤ったことをした場合には、親に出会うのが怖い、子供に出会うのが怖い、というようにならなくてはなりません。それを考えなくてはなりません。「怖い」と感じさせられるということは、「世界を愛して、世界において自分の任された仕事を勝利して会うようにしなさい」という警告なのです。

 今話したことは一つの仮定ですけれども、私たちが神に出会うに際しても、真の父母に出会うに際しても、世界の人々を愛する道を通してのみ、出会うことができるというのです。逆に、神が私たち人間に対する出会いにしても、真の父母が私たちに対する出会いにしても、真剣に心を尽くされるというのです。

 さっき私が皆様に話したように、先生がカナダの教会のメンバーたちに出会うに際して、「私は心を、そこに向けて来ていないから、そこを訪問することができない」というような先生の私たちに対する心掛けを、私たちは身につけなければいけないというのです。

 神は人間に出会うために、全力、全霊、全愛を投入して人間を造り、人間に出会われました。ですから、それと同じく、私たち人間の神に対する出会いも、神が人間のために全力、全霊、全愛を投入して出会われたように、全力、全身、全愛を投入して神に出会わなければならないのです。

 ですから、これから私たちは、お互いに良き出会いをするために、自分に任せられた使命を全うしていかなければなりません。世界を愛して、天宙を愛して、神を愛する、この道が私たちに任せられた使命であるのです。この使命を私たちが見事に成就することによって、本当の意味でメンバーたちに出会うことができるということを、私たちはこれから考えていかなければいけません。

 もし私たちが、兄弟姉妹、お互いに簡単に会えるものだと考えるならば、それは絶対に間違った考えです。兄弟姉妹に会うということを、よく考えてみてください。どのようにして会える兄弟であり、どのようにして会える相対者であるか、どのようにして会える子供であるか、これを忘れてはいけないのです。これが使命です。私たちは今まで、ただ漠然と出会っていました。これは間違ったことでした。出会うというのはこういうものではなく、世界を通して出会うということです。

 夫婦の愛にしても、相対者としての責任を全うして会える者が真の相対者だというのです。親としての責任を果たしてこそ、子供に会えるというのです。子供としての責任を果たしてこそ、親に会えるというのです。それを果たさずしては会うことができないのが、親子の関係、兄弟姉妹の関係、メンバーとメンバーとの関係だということを忘れてはいけないと思います。

 これが、神が歩いた道であり、先生が歩いた道であり、ゆえに私たちも歩いていかなければならない道であるのです。これをしないから、夫婦の間にも、親子の間にも、兄弟姉妹の間にも、メンバーとメンバーとの間にも、すべて問題が起こってくるのです。出会うということは、それほど大事なことです。

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 次回は、「説教の語り方、受け方」をお届けします。


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