43とも倶楽部誕生物語 10
自社でも社内木鶏会を始める

櫻井 晴信

 今話題のユニークな読書会、「43とも倶楽部」。本シリーズでは、「43とも倶楽部」がどのようにしてつくられてきたのか、その誕生の物語をお届けします。

 前号で紹介した『致知』の社内木鶏(もっけい)会のお話の続きです。

 感想文の発表を聞いた後、隣の人から順番に感想文の良かったところを探して褒めます。
 この時、注意点があります。感想の内容に対しては批判や意見を言わず、褒めるだけだということです。
 これを「美点凝視」といいます。

 全員が褒め終わったら、次の人が感想文を発表します。それを残りの人が順番に褒めます。全て終わったら、フリートークに入ります。だいたい30分くらいで終わります

 月に1回の30分のイベントなのですが、これを続けていくと社内のコミュニケーションが活発になり、一体感が生まれてきます。また、褒められるのがうれしくて一生懸命感想文を書くようになり、それだけ『致知』を読み込むようになります。

 また、他人の感想文を聞くことによって新たな気付きが得られますし、そもそも自分が感想文を書く時に、いろいろなことに気付かされます。
 これを1年間続けると、社員は自然に『致知』を読むようになって、仕事に対する心構えも良くなり、業績が上がってきます。

 結果として、『致知』の継続率は9割となり、今では10万部を超える雑誌となっているのです。
 この出版不況のご時世に、書店で販売せず、10万部を超えるというのはまさに奇跡です。
 早速、健康食品を販売している私の会社でも、月に1回、社内木鶏会を始めました。

 確かに感想文を書こうと思うと、同じ文章を二度三度と精読しなくては、ポイントがつかめません。
 頭の中に残った感動を文字にすることによって、さまざまな気付きが得られます。
 また、社員との交流という点でも、普段仕事で話すこととは違う内面が見えるので、とても親近感が湧き、それが仕事の効率を高めることを実感しました。(続く)