https://www.kogensha.jp/shop/detail.php?id=4099

心情開拓
心霊を育てる生活原則(69)

 原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
 家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。

李耀翰・著

(光言社・刊『心情開拓~心霊を育てる生活原則』より)

4 復帰歴史に見る生活原理
(1970年1121日)

▲李耀翰先生

【ヤコブとモーセとイエス様の路程】
ヤコブ路程を体得して神の苦労を感ずる

 イエス様を知るには、ヤコブを知らなければならないし、モーセを知らないと、私たちの信仰路程は、なかなか難しいのです。また、復帰摂理の心情を知るには、ヤコブ路程をつくづく体得してみなければなりません。そうでないと、ヤハウェの苦労を感ずる道がないのです。だから大先生が祈る時、必ずアダムからヤコブ路程まで、ヤコブ路程を中心にしてイエス路程まで祈られるのです。

 以前、私たちに先生が説教したり、「原理」を解いてくださったりする時は、アダムを中心としてイエスまで、そして大先生御自身が悲惨な道を歩いた時に体恤(たいじゅつ)した、悲しい祈りをささげられました。私たちも、復帰基台摂理の心情の基台の上で、その路程を相続してきたし、その公式によって、たくさんの信仰人物の功労を体恤しながら、祖先たちの心情を引き継ぐことができる条件となり、忘れられない歴史的なものとなるのです。それが私たちの路程です。

 大先生は、日本の立場を、また東洋、アジアというものを、アダムの家庭から解釈されるのです。アダムの家庭から解釈すれば、どこも解釈できない国はないし、世界はありません。とにかくそれらは、アダムの家庭一つを完成しようとするものだからです。全世界はアダムの家庭一つ。家庭的アダムの家庭、民族的アダムの家庭、アジア的アダムの家庭、世界的アダムの家庭。堕落したアダムの家庭の展開だから、アダムの家庭一つを実らせようとする復帰摂理だから、これを知ってみれば、何もかもアダムの家庭の蕩減(とうげん)復帰歴史だという意味になっているのです。大先生の解釈の仕方は、いつもアダムの家庭を中心とした世界観です。

 ソビエトが三つに分かれるということも、釜山(プサン)で8名で 教会を始める時におっしゃいました。国際共産党が地域共産党に分裂し、必ず三つに分かれて、転んで下がると。いかに既成教会が栄えても、二つに分かれて、さらに、もう一つ分かれるのだと、そうならざるを得ないとおっしゃいました。カイン・アベル、天使長のものと、三つに分かれるのです。だから、サタン側は、いつも二つになるのが当然なのです。カイン・アベル、天使長のものと、三つに分かれるのです。こうして見れば、「サタンはもうおしまいだ」と言うことができます。

 モーセ路程においては、ヤコブ路程を中心として、モーセが民族的に歩く路程を、あらかじめヤハウェは預言し、見せておられます。ヨハネ福音書第519節、イエス様が、「子は父のなさることを見てする以外に、自分からは何事もすることができない。父のなさることであればすべて、子もそのとおりにするのである」と言うところがあります。また46節には、「もし、あなたがたがモーセを信じたならば、わたしをも信じたであろう」と言うところがあります。それは何かというと、自分はヤハウェが見せたとおりにその路程を歩くのだということを、イエス様が直接、説教の中で言っておられるのです。

---

 次回は、「モーセの歴史的位置」をお届けします。


◆『心情開拓』を書籍でご覧になりたいかたはコチラ