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愛と人生の道しるべ 2
人との関わり合い

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第1弾として、『若者に贈る~愛と人生の道しるべ』を週刊連載(毎週日曜日配信予定)でお届けします。

酒井 正樹・著

(光言社・刊『若者に贈る~愛と人生の道しるべ』より)

第1章 愛に似て愛と異なるもの

人との関わり合い
 誰にとっても、人間は、最も興味ある存在ではないでしょうか。

 御存じのように人間という文字は「人のあいだ」と書きます。私たちは、毎日、多くの人との関わり合いの中で生きています。この、人との関わり合いがうまくできるかどうかで、幸福になれるかどうかが決まると言っても過言ではないでしょう。

 ところが、この人との関わり合い、人間関係が本当の意味で得意な人は、なかなかいないと思います。有能で社交上手と思われている人が、家庭では口数が少なく、夫婦仲がうまくいっていなかったり、異性問題があったりします。

 誰もが人に好感を持たれたい、豊かな人間関係を結びたいと願っているにもかかわらず、反感を買ったり、恨まれたりして不幸になることが多いのです。

 若者たちにとっては、やはり異性との愛が最大の関心事ではないでしょうか。心の中で常にステキな恋人との出会いを待ち望んでいます。

 ところが一緒に仕事をしたり、お茶を飲んだりできる異性はいても、心の底から深く愛し合える相手との出会いはなかなかやって来ません。

 好きな人ができても、「この愛はいつまで続くのだろう」という不安が、常に心の奥底にあります。自分の心がうつろいやすいことを知っているので、人を信頼することができないのです。また、自分自身も、人を愛する自信がないのです。

 さらに若い青年男女を惑わしているものに性の問題があります。

 映画や雑誌の性描写によって、性関係を結べば、それだけで満足感が得られるように考えがちです。男性はそう思い込んでしまい、性体験への期待で頭が一杯になってしまいます。女性は、肉体関係を結べば愛情をつなぎ止めることができるのではないかと思います。

 雑誌などにはセックスの具体的なノウハウは事細かに書かれていますが、大切な点が抜けています。すなわち、性欲より大事な愛をどう深めるか、安定させるかという最も大切な点が示されていないのです。(続く)

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 次回は、「愛はテクニックではない」をお届けします。


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