私の心の中にいる神様 130
スズメが教えてくれたこと

 良心との対話で、ワクワク感が止まらない!
 毎週土曜日に配信予定です。

スズメが教えてくれたこと

(男性 60代)

 教会の公務を退職し、清掃の仕事を始めて2年目になります。
 仕事を始めた頃は、それまでとは違った身体を使う仕事であることや、掃除という同じ事の繰り返しに慣れず、心情が下ることもありました。

 去年の春のある朝のこと。
 職場の近くの木で鳴いているスズメの声をうるさく感じました。それだけでなく、自分を批判し、ばかにしているようにさえ思えたのです。
 そんな自分に気付いて、「自分の心が屈折しているなあ!」と、さらに落ち込みました。

 その後、ネットで調べたら、ちょうどその時がスズメの繁殖期で、人間を警戒している仕草なのだと知りました。
 それからは、巣の近くを通るときは刺激しないように、ゆっくりと静かに歩くようにし、時間があれば立ち止まってしばらく様子を観察したり、鳴き声に耳を傾けたりしていました。
 すると、やがてスズメたちは私を警戒しなくなったのです。

 そうしたら、今度は自宅や外出先、道を歩いているときなど、至る所でスズメや鳥の鳴き声が耳に入ってくるようになりました。

 今までこんなに鳴いていたのに、どうして聞こえなかったのだろう……。

 気が付かないほど忙しく公務に走っていた自分だったと思い、気付かせてくれたスズメに感謝の思いが湧いてきました。

 それからは、どこに行っても、スズメを見ると、
 「ヒナは育っているか?」
 「一生懸命、生きるんだよ!」
 「カラスに気を付けるんだよ!」
 などと語りかけるようになりました。

 また鳥だけでなく、それまで気にも留めなかった道端の花や雑草にも関心がいくようになりました。
 知らない花があると、スマホアプリで名前を検索します。名前が分かっただけで、ぐっと親しみが湧くのも不思議です。

 「自己牧会プログラム」を学んで5年。
 このような万物との深い共鳴圏を体験し、ゆったりとした人生の時間を持てるようになったことに、心から感謝しています。

---

 次回は、「当たり前のことにこそ感謝を」をお届けします。


◆本編で紹介されている『自己牧会プログラム』の、ワークの内容を詳しく書籍でご覧になりたいかたはコチラ