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神の子を生み育てるために 41
芸術教育

 アプリで読む光言社書籍シリーズ、「神の子を生み育てるために」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 これから妊娠・出産を控えているかたにも、そして子育て真っ最中のかたにもぜひ読んでいただきたいシリーズです!

須永孝子・著

(光言社・刊『神の子を生み育てるために』より)

芸術教育

個性を豊かに伸ばす環境を
 子女を原理的な観点でとらえてみると、一人一人は神の普遍相が個別化され、個性真理体として生まれてきた、かけがえのない存在です。そして、人間は霊肉の統一体として、神の霊を受け、神の愛(心情)を受肉しながら成長していきます。神の愛を中心として、真、善、美にのっとった人間として完成しなければならないのです。そのような存在、つまり「神に似た存在」になることが教育の目的です。

 このような神の目的体である子女は、生まれたときから完成しているわけではなく、成長期間を通して、徐々に成長していきます。霊肉の二重的存在である人間は、霊人体を主体としています。霊人体の中心は生心で、真、善、美を追求します。この生心の成長に細心の注意を払って教育していくことが大切です。

 統一思想の教育論における人間自体の目的は、神が人間に与えた三大祝福です。第一は、個性(人格)を完成して神に似た人間となること。第二は、家庭を完成して子孫を生み増やし、民族、国家、世界へ広がっていくこと。第三は、主管性を完成させることです。

 その教育観は、個性豊かな天才的人物に育てていくということであり、教育方法は、心情教育、規範教育、主管教育です。特に、文鮮明先生は主管教育の中の芸術教育について、次のように語っておられます。

 「なぜ先生が芸術学校をつくったかというと、普通の人はね、今から、芸術方面に何も特殊なものを持たないで、いろいろ社会的・外交的生活すると、非常に問題が起こる。それは手遅れだよ。いつも遅れちゃうんだね。ああいうの(芸術)を覚えておけば、一般の常識的な人たちが無視できないや」

 「芸術の分野を終えておけば、非常に助かる。人間は開放的な動物だからね。どこへ行っても歌を歌うしね。そういう実力を持たないと、環境から退けられてしまう」

 ときどき、ピアノやバレエを何歳から習わせたらよいかという質問を受けます。習い事は、子供の年齢が問題ではなく、習い事が続けられる条件が整っているかが問題です。条件の第一は、子供に習い事をする気持ちがあり、自主性と自立性と集中力があること。第二は、不安定になる子供の心をいつもサポートする母親(大人)がいること。第三は、環境に習い事をする雰囲気があること。特に、ピアノは家にピアノがあって毎日練習できること、そして親がついてあげるとよいでしょう。

 これらの条件が満ちていないと長く続きません。子供はささいなことで練習やレッスンを嫌がります。何のために習わせているのかという教育的観点をしっかり持って対応していくことが大切です。

 幼い子ほど、これらの条件が重要です。幼いころはグループレッスンや、内容が楽しそうなもの、また親子で受けるレッスンから始めてもよいと思います。個人差がありますが、45歳ごろから個人レッスンが受けられるようになります。

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 次回は、「父親の役割」をお届けします。