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神の子を生み育てるために 24
授乳時は愛もプラス

 アプリで読む光言社書籍シリーズ、「神の子を生み育てるために」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 これから妊娠・出産を控えているかたにも、そして子育て真っ最中のかたにもぜひ読んでいただきたいシリーズです!

須永孝子・著

(光言社・刊『神の子を生み育てるために』より)

授乳時は愛もプラス

五感により良い刺激を与える
 子供は両親の愛を受けて育っていきますが、中でも乳幼児期は母子関係が重要で、母親が大きな役割を担っています。

 生まれたばかりの赤ちゃんが最初に口にするのが母乳です。母乳は神秘的な、そして理想的な食物です。それは、赤ちゃんの成長に応じて成分が変化するからです。

 出産後1週間くらいまでの母乳を「初乳」と言います。特に3日目くらいまでの母乳は、牛乳など他の動物の乳とは違って、血液に近い成分を持っており、胎便を排出する力や免疫体など、生まれたばかりの赤ちゃんに必要な成分を多く含んでいます。その後も日ごとに成分が変化し、2週間後くらいに成熟乳になります。成熟乳には赤ちゃんが病気にならないように、免疫能力や殺菌能力、制菌能力があると言われています。

 文鮮明先生も「子供に与える理想的なミルクは母乳です。それによって本当に子供と1つになることができ、愛を子供に与えることができます。自分のエネルギーで子供を養っていると感じるでしょう」と語っておられます。

 母乳が十分に出ず、混合授乳する人や人工乳だけの人もいますが、ミルクを与えながら「愛」という栄養素を与えていこうと思うことが大切です。授乳時はしっかり胸で抱いてあげ、手を握ってあげ、目を見ながら優しく語りかけたり、歌を歌ってあげたりしましょう。赤ちゃんは乳を飲みながらお母さんの胸の温かさを感じ、お母さんの目を見、語りかける口元を見つめ、安らぎと愛を感じるのです。

 赤ちゃんは五感を刺激されることによって、いろいろなことを感じ、体恤していきます。以前に脳の発達について触れたように、出産後400グラムだった脳が、1歳のころには800グラムに、そして成人になるころには12001400グラムの重さになって完成します。乳児期の脳は神経細胞同士の絡み合いや多くの回路が出来る、成長の活発な時期なので、良い刺激を五感を通して与えていくことが大切です。

 授乳時における五感の刺激の例を挙げてみましょう。

 まず触覚は、母親の胸に体を埋めて肌と肌とを触れ合わせるスキンシップです。これが赤ちゃんに安心感を与えます。また甘い乳を飲みながら、唇や舌で快い感触を味わいます。

 聴覚は、母親の心臓の音を聞くことです。胸に抱かれることで、おなかの中にいたときに聞いていた心臓の音を懐かしい思いで聞きます。

 視覚は、母親の顔を見ることです。赤ちゃんにとって一番よく見える距離にお母さんの顔があるようにします。そこには優しい目とお話をしてくれる唇があり、声が聞こえてきます。赤ちゃんは思わず話したくなって口をもぞもぞさせたり、「アー、ウー」と喃語(なんご)を発したり、笑い声を上げるようになります。

 最後に味覚、嗅覚は、乳の味や香り、お母さんの香りです。

 このように母親には、赤ちゃんの五感に良い刺激を与えていく重要な役割があるのです。

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 次回は、「離乳食の準備」をお届けします。