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【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!

第74回 うつ的な状態になったら何をしたらよいですか?

ナビゲーター:阿部美樹

(動画版『ほぼ5分でわかる人生相談Q&A』より)

 皆さん、こんにちは!

 今回は、「うつ的な状態になったら何をしたらよいですか?」という質問です。

 うつ病の初期症状とはどのようなものがあるでしょうか。

 「一日中憂うつな気分が続いている」
 「何に対しても興味や喜びが持てない」
 「疲れやすくやる気が起きない」
 「集中力・注意力が低下している」
 「自分が悪い、自分の責任だと罪の意識を感じる」
 「将来に希望が持てず、悲観的な気分である」
 「自殺を考えることがある」

 などの感情が強くなり、仕事や家事、学業に支障を来すようになります。

 病気というものは、一度かかってしまうとそう簡単には治りません。うつ病も治らないことではありませんが、簡単には元に戻りません。これを非可逆的な状態と言います。うつ病は、非可逆的な状態になりやすい傾向のある病気です。

 一方、うつ病予備軍の状態は、可逆的で元に戻りやすいものです。

 ですから、健康状態とうつ病の中間である「脳疲労」という、うつ病の予備軍の状態のうちに治すことが大切です。

 そのために有効なことを三つ紹介します。

 第1は、休息することです。
 休息できる人は、うつになりにくいものです。うつになる人は、頑張ってしまう人、責任感が強くて任されたことを真面目にやる人です。
 そのような人はある意味、完璧主義で手を抜くことができません。疲れ切って限界を越えてうつになってしまいます。

 お医者さんから「2週間、仕事を休みましょう」と言われても、たいていの人は「休めません」と言います。責任感が強いので、「今の仕事は私がいないといけない」「休むなんて絶対できない」と考えます。

 元々、そこで休める人はうつにはなりません。体が疲れて限界が来たとき、仕事を休んだり、仕事をさぼったりする人はうつになりません。うつになる人は、さらに我慢して仕事に行ってしまいますし、休日も無理して仕事をしてしまうのです。

 脳疲労でうつの一歩手前の状態の人は、数日ゆっくり休むことができれば、それだけですごく良くなることが多いのです。病的な状態になっていない場合は自然治癒力によって良くなるからです。

 第2は、睡眠です。
 休息とともに睡眠はエネルギーを充足させるために大切です。うつ的になっている人は、眠れない、寝つきが悪い、途中で目覚める、長く寝ていても寝た気がしない、疲れが取れないなど、睡眠障害になることがあります。

 ぐっすり眠れるようにお風呂に入ってのんびりする、夕食は寝る3時間前に終える、スマホは寝る前にやらないなど、心掛けることです。

 第3は、朝の散歩です。
 朝日を浴びて散歩をするとセロトニンが活性化します。セロトニンとは、脳内の神経伝達物質の一つで、喜びや快楽などを感じるドーパミンや恐怖や驚きなどを感じるノルアドレナリンなどの情報をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。

 うつ病は、このセロトニンが減少し精神のバランスを崩す病気です。朝の散歩の方法は簡単です。朝起きてから1時間以内に1530分の散歩をするだけです。

 そうすればセロトニンが活性化し、体内時計がリセットされ、副交感神経から交感神経への切り替えがうまくいき、自律神経が整えられます。

 このように、休息と睡眠を取り、朝の散歩で早めに健康な体を取り戻しましょう。

 皆さんからの質問をお待ちしています。
 「人生相談QA」で、ほぼ5分でお答えいたします。
 また、お会いしましょう!

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