https://www.kogensha.jp

第2回 カボチャ粥

(光言社『祝福家庭』30号[2003年 秋季号]「天正宮の御献立」より)

アドバイザー:萩野学(掲載当時、真の父母様のお食事を担当)

 『祝福家庭』で連載した「天正宮の御献立」を毎週火曜日配信(予定)でお届けします。
 真の父母様が好まれた食事を、各家庭でも味わってみてください。
 本シリーズでご紹介する料理は、2003年2月6日に真のお母様還暦記念集として発刊された『天正宮の御献立』に掲載されているものです。本書には、真の父母様が好まれた、韓国、中国、日本、西洋の代表的な料理の調理法が、写真と共に収録されています。(一部、編集部が加筆・修正)


カボチャ粥

萩野学さんからのアドバイス!

 『天正宮の御献立』という本の題名ですが、「天正宮」とは、清平(チョンピョン)の地に建てている本殿聖地に対して、真のお父様がつけられた名前です。本の企画の時点から題名について、私も制作スタッフの1人としていろいろと悩みましたが、お父様が本殿聖地を「天正宮」と名づけられてからは、この名前で落ち着きました。

 この7月(2003年)、真の父母様は、約3か月ぶりに韓国にお戻りになりました。午後1時に到着されて、すぐに報告を聞かれた後、御言を6時まで語られました。真のお父様は、ますますお元気なごようすでした。

 さて、今回は「カボチャ粥」ですが、韓国では産後や病後の回復の時などに、この「カボチャ粥」をよく食べます。カボチャは、ビタミンA、B、Cを含み、肥満と糖尿病によく、病後の気力快復に効果があります。

 普通、韓国ではヤㇰホバㇰといわれる、一抱えするほどの大きな、だいだい色のカボチャで粥を作りますが、漢南洞(ハンナㇺドン)公館では真の父母様が好まれるので、タンホバㇰという、日本でいうクリカボチャ(エビスカボチャ)をよく使います。ヤㇰホバㇰで作ると、あっさりと色も薄く仕上がりますが、タンホバㇰで作ると、甘味も強く、濃厚に仕上がるのです。

 粥のほかにも、タンホバㇰを切ってホイルを被せ、オーブンで焼いて、お出しすると、ご父母様は皮ごと召し上がられます。

 最後の味付けには、塩と、カボチャ粥の甘味を見てから蜂蜜(はちみつ)か果糖を少量入れて調整します。普通は、砂糖や三温糖などを入れますが、ご父母様がお召し上がりになるものには、お体のことを考え、砂糖は使わないようにしています。もちろん、カボチャに十分甘味があり、おいしければ、入れる必要はありません。

 「カボチャ粥」は、ご父母様の食卓には、朝食にお出しすることが多いです。朝の食卓には、ふだんは、スープとパン、そして、簡単な洋風のおかず三、四品を盛り合わせてお出ししますが、そのときに「カボチャ粥」をスープ代わりにお出しします。

 皆さんも、朝食や間食(おやつ)として、また、赤ちゃんの離乳食として、一度作ってみてはいかがですか。


【材料(4人分)】

◯カボチャ(中) 1個(1~1.5kg)
◯もち米 1/2カップ
◯水 2カップ
◯塩
◯蜂蜜
◯ゆで小豆 少々
◯もち米粉 1.5カップ(白玉材料)


【作り方】

カボチャは皮をむいてから種を取り除き、水を十分に入れて煮る。

十分に煮たカボチャを、温かいうちに裏ごしする。ザルを使う場合、最後はしゃもじでこす。粒が残っているのが好きな人もいるので、つぶしただけで作ってもよい。


もち米は1時間ほど水に浸けてから、2カップの水と一緒にミキサーにかける。ミキサーがなければ、すり鉢ですりつぶしてもよい。また、もち米粉や白玉粉を水で溶いて作ってもよい。分量は、粉にするとかさが減るので、もち米の時よりやや少なめにする。その場合は、最後に濃度を見ながら、少しずつ調節しながら入れる。

白玉団子を作る。もち米粉に塩を少し入れ、沸騰した湯を加えながら、やっとまとまるくらいの固さの生地を作る。直径1センチほどの団子を作って、ゆでておく。白玉団子が手元にあれば、それを使ってもよい。


こしたカボチャを鍋に入れ、すり砕いておいたもち米と一緒に煮込む。とろみがついたら、白玉を入れる。


塩と蜂蜜(三温糖)で味付けをする。

お粥は器に盛ってから(白玉団子は、1人5~6個程度)、ゆでておいた小豆をのせる。(小豆をゆでる時は一度煮こぼした後、もう一度水を加え、小豆の形がしっかりしていて指で潰れるくらいになるまで、ゆでる。ゆで小豆の缶詰は、韓国の人には甘いので使わないほうがよさそう。日本人ならかえって甘味が出て喜ばれるかもしれない。その場合には、粥が汚くならないようよく汁を切って、豆だけ入れる)

画像引用元:『天正宮의水刺床 饌品單子~天正宮の御献立』(光言社刊/2003年)より