ファミリーサポートコーチング講座

 「ファミリーサポート(FS)コーチング講座」は、文字どおり、より良い家族関係や人間関係を実現するために読者の皆さまをサポートするコーチング講座です。
 毎週月曜日配信予定です。皆さまの家庭生活、信仰生活、社会生活にぜひお役立てください。

第52回 相手を100%信じるコーチ体験

ナビゲーター:西森 響
監修:阿部 美樹(伝道教育局)

 前回に引き続き、FSコーチングのセッションを受けた80代女性の感想をお届けします。

優しいお母さんの気分
 コーチ役をした時は、大いに戸惑いました。初めは教科書どおりに進めていきましたが、途中から順序が分からなくなってしまいました。
 助言を頂きながらも、クライアントさんと手をつないで、同じ景色を見て、なんでもうなずく「優しいお母さんの気分」で終えることができました。

 クライアントさんの孤独な涙の顔がうれしそうになったのを見て、私もとてもうれしくほっとしました。
 何日もたった今でも、お父様と手をつないだクライアントさんの7メートルくらい後ろから、足音を立てないように歩いているイメージが思い起こされます。
 「つらくなったら、この時のこと、思い出してね、大丈夫よ」という思いでいます。

 コーチングは劇場みたいなものだと感じます。見えないものを見、聞こえないものを聴き、それがくっきりと香り付きで立体的に映し出されてくるのです。現実にはあり得ない世界に入り、自分で解決し、そのことによって自信が持てるのですから、「すごいなあ!」と感じます。

本当のコーチの姿
 テニスでも野球でも選手がうまくなるのはコーチ次第といわれます。コーチの言うとおりの打法、走法に従わない選手はダメ印を押されてしまうことが多く、コーチという言葉にはマイナスイメージもつきまといがちです。

 イチローが日本の高校生を指導した(テレビ「奇跡のレッスン」)時のことです。
 イチローは選手と同じように走り込み、バッティングをします。
 「君たち、こんなに練習するの? すごいなあ」
 選手の横に座って気楽な感じで話し掛け、生徒が自分の言葉で話すのを引き出していました。基本的テクニックを教えるときも理論をきちんと伝えていました。
 その上で選手が自分自身を知り、自信を持つようになる。褒めることで、見る見るうちにうまくなっていくのです。

 これが本当のコーチよね、と感心しました。

潜在意識は偉い
 ファミリーサポートコーチングは、理論的、体系的であり、実践の場においては徹底的に相手を承認(「許可」ではない)します。そのことで、人は心を開き、潜在意識に働き掛けて解決できるというのですから、潜在意識というのは偉いものだと思います。

 その偉いものを誰でも持っているそうですから、素晴らしいじゃありませんか! 使わない手はないです。ぼちぼちでもいいから学び、経験を積んでいけば、自分も人をも救うことができるのだと確信しました。

パズルのかけら一つ
 私は経験豊かに、さまざまな嵐をくぐり抜けてきました。
 参考になる人の話を聞き、交わり、本にも学んできましたが、何か足りないものがある、今一つ核になる対処法が見つかりませんでした。自身が決めたミッションを果たすためにパズルのかけらが一つあれば、進めるのに…と思っていました。

 こんな思いを持っているかた、身内に対してどう向き合ったらいいのか、悩ましい思いをしているかたにファミリーサポートコーチングをお勧めします。

 終わりに、とても為になることを一つ書いておきます。

 「相手を100%信じる」ことを実際にやってみると、相手の潜在意識に通じるのでしょうか、うまくいくのです。

 人生の仕上げの頃に出合って本当にラッキーでした。年齢に関係なく、ちょこっとでいいから門をたたいてごらんなさいな。楽しくて有意義な人生が送れると思います。

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 次回は、「アンカリング」についてお伝えします。

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