コラム・週刊Blessed Life 197
朝鮮半島の統一問題は人類の最大の課題である!

新海 一朗

 お隣韓国の文在寅大統領の任期も、残り2カ月余りを残すのみとなりました。
 その不人気な外交政策(基本的に反日反米、親北親中)および国内経済政策の取り組みの稚拙さ(不動産・住宅政策の無策、側近の賄賂など)が国民の支持率を落とし、このままでは、汚名を残すだけの大統領になるとの危機感から、突如重要な内容の発表に踏み切りました。

 何かというと、北朝鮮(中国が支援)と韓国(米国=国連軍16カ国が支援)が戦った朝鮮戦争(韓国動乱、1950年6月25日~1953年7月27日)が休戦協定の締結のまま、今日に至っていることを打破し、南北統一への何らかの布石を打とうと焦燥の念に駆られていることです。

 そのために行った文大統領の発表の内容は、12月13日のことですが、韓国、北朝鮮、米国、中国との4カ国が朝鮮戦争の正式な終結を宣言することに原則合意したというものです。
 韓国と北朝鮮は休戦協定のままですから、実際には戦争を休ませているものの、いまだ戦争状態が続いているという背景があります。だから終戦宣言が必要となります。

 誰も戦争状態の恒久化を望む人はいません。しかし大統領が発表した4カ国合意は実質的なものなのかどうか、やや疑わしいと見なければならないかもしれません。
 というのは、米国にせよ、中国にせよ、外交上のジェスチャーを示したに過ぎないかもしれないからです。

 その理由として、終戦宣言を出すために米国が北朝鮮に提案する内容と、北朝鮮が米国に要求する内容が折れ合う可能性が、今のところ見つからないからです。

 終戦に持ち込むためには、米国の北朝鮮に対する核放棄、非核化の要求を北が受け入れなければなりません。それがなければ、米国は終戦宣言に同意することはありません。しかし北朝鮮は金王朝(金日成-金正日-金正恩)体制を維持するために、核を保有するに至ったという背景がありますから、米国が北朝鮮の体制維持を保障すると言わなければ、核を放棄することは絶対にありません。

 このように、最後の交渉のところでかみ合わない主張をお互いに持っているため、「終戦」という状態に持ち込むには、大きな「壁」があります。

 4カ国合意が簡単に成されたと見ることはできません。本当の意味で4カ国合意を言うとするならば、今回の文大統領の発表内容は、やはり「時期尚早」と言うべきです。米国も中国も本気で、本格的に4カ国合意に向かうと言っているのではなく、原則合意という曖昧な表現で応じているだけです。

 それでも、何らかの評価点があるとすれば、そろそろ人類全体が朝鮮半島の統一問題を真剣に考える時に来ているという時期的な要請が高まっているのだという点において、文大統領の発表は意味を持っていると言うことはできます。

 朝鮮半島の統一問題は、政治的、経済的、軍事的角度からアプローチしても、簡単に片付くような問題ではありません。思想戦であり、イデオロギー戦でもあります。また、南北の両国民の心情的な側面(愛と信頼の絆)も大いに考慮されるべき点となります。

 南北間の相互不信が解消されないようでは、統一は見えません。
 最終的に韓国からも北朝鮮からも信頼される人物が中心に立って統一を進める、さらには世界の各国の首脳が認めるような人物が仲介役となり、統一を進める形が現実的に必要となるでしょう。