2026.07.09 12:00

地球だより<セレクト>
折れないプライドを育てるもの(ブラジル)
以前、アマゾン川河口域の港町ベレンを一人で旅した。居心地の良さそうなゲストハウスを見つけ、数十年ぶりにドミトリー(相部屋)に泊まると、一人のドイツ人青年と親しくなった。
彼はブラジルの人々の温かさと、「ありのままの自分でいてよい」と思わせる空気に引かれ、移住まで真剣に考えていた。ただ、その魅力をドイツの家族や友人に説明しても、なかなか理解してもらえないという。
規律や世間体を重んじる社会で育った人は、ブラジルの「人生なんとかなるさ」という感覚に、肩の力が抜けるのだろう。多少の失敗や不完全さを受け流し、それだけで人間全体を決め付けない。そのおおらかさは、どこから生まれるのか。