世界はどこに向かうのか
~情報分析者の視点~

日米首脳会談、対立回避し対中戦略の共有を確認

渡邊 芳雄(国際平和研究所所長)

 今回は、316日から22日までを振り返ります。

 この間、以下のような出来事がありました。

 トランプ米大統領が訪中延期を中国に打診(316日)。日英など6カ国(日本、英国、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ)が「安全航行に貢献」声明(19日)。米ホワイトハウスで日米首脳会談(19日)。トランプ氏、イランに48時間以内に海峡開放要求(20日)、などです。

 日米首脳会談が319日、ホワイトハウスで開催されました。
 高市早苗首相は壮絶な覚悟と決意でこの会談に臨みました。それは、訪米直前の「国民の生命を守り抜く」との悲壮な言葉に表れています。

 総選挙後、高市首相は休む暇もなく激務に当たりました。委員会終了後に少しの時間立ち上がることができなかったこともあり、健康状態も心配されていました。
 しかし会談の場となったホワイトハウス前での両首脳のハグには驚きました。そこに深い首相の決意を見た思いがしたからです。

 トランプ米大統領は314日、SNSで「中国、フランス、日本、韓国、英国などが艦船を派遣することを願う」と表明。そして17日、やはりSNSで、日本やNATO(北大西洋条約機構)などの艦船派遣は「もはや必要ない」と投稿。明らかに反発の意を表していたのです。

 しかし19日、会談直前でしたが、日本・欧州6カ国が共同声明を発表しました。ホルムズ海峡の安全な航行確保のための「適切な措置」に貢献すると表明したのです。でき得る全てのことをなして臨んだ会談でした。

 日本共産党の田村智子委員長は21日、党本部で記者団に「戦争と混乱をもたらしている張本人を礼賛する情けない対米追随外交に抗議したい」と非難しています。今後、国会では激しい議論が交わされることでしょう。

 焦点の一つは、米国とイスラエルが取った軍事行動は国際法違反であるか否かという点です。自衛権を行使せざるを得ない「差し迫った危機」があったのか否かが問われることになります。
 高市首相は「法的な評価を、今、することはできない」と述べている理由はそこにあるのです。

 イスラエルのギデオン・サール外相が19日、「読売」の単独インタビューに応じています。
 サール氏は、イランが空爆では破壊できない非常に深い地下に「核計画を移そうとしていた」ことを諜報で把握したと述べ、「今、行動することが極めて重要だった」と強調しています。そして「国連憲章51条は全ての国に自衛権を認めている。どこが国際法違反なのか」と主張しているのです。

 サール氏はイスラエルの治安閣議のメンバーで、イランの軍事作戦を承認する立場にある人物です。イランの核開発と弾道ミサイル計画が「数週間から数カ月で取り返しのつかない事態に入る差し迫った脅威だった」と主張しているのです。

 ウラン濃縮が核兵器として使用できる直前まで来ていたこと。その量はおよそ400キロであることは国際原子力機関(IAEA)も把握していました。

 日米首脳会談のポイントは以下のとおりです。

【中東・エネルギー問題】
*ホルムズ海峡を含む中東地域の安定で一致。緊密な意思疎通を確認
*トランプ大統領がホルムズ海峡の安全な航行確保への貢献を要求
*高市首相が原油の日米共同備蓄事業を表明

【経済】
*次世代原子炉「小型モジュール炉」建設など3事業を対象とした対米投資で合意
*レアアースなど重要鉱物の調達安定化に向けての協力などの合意

【日米同盟】
*自由で開かれたインド太平洋の推進を確認
*ミサイルの共同開発・生産などで協力など

 特に重要だったのが対中国・北朝鮮問題です。

【対中国・北朝鮮問題】
*台湾問題の武力による一方的な現状変更の試みに反対する
*北朝鮮による拉致問題の早期解決にトランプ氏が全面支持を表明

 ホワイトハウスの会談後、ファクトシート(概要書)には、「両首脳は台湾海峡の平和と安定が地域の安全保障と世界の繁栄に不可欠な要素であるとの認識で一致した」「武力や威圧を含む一方的な現状変更の試みに反対する」と明記されています。

 会談は大成功でした。
 日本の防衛費は約8兆円、中国は約40兆円、米国は約140兆円です。
 日米同盟に亀裂が入った瞬間に日本は中国の圧倒的圧力につぶされる深刻な環境になることを再認識すべきなのです。



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