https://www.kogensha.jp

『愛を育て、幸せをつくる結婚』~あなたにお勧めする祝福結婚(4)

 『愛を育て、幸せをつくる結婚』を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 本書は、「そもそも結婚ってすべきものなの?」「結婚はしたいけれど、自信がない」という青年男女に向けて、まずは「祝福結婚っていいかも」と思ってもらえることを目指してまとめられています。
 20~30代のかたがたに、家庭連合の結婚観について知っていただくきっかけにもなる書籍です。

世界平和統一家庭連合 「結婚と家庭」研究チーム / 編

(光言社・刊『愛を育て、幸せをつくる結婚』より)

第二章「幸福な結婚」、その前に…
(1)ゴール? それともスタート?

 「ゴールイン、おめでとう!」、結婚式でよく聞かれるお祝いの言葉です。先ほどまで、結婚生活の喜びについて説明しましたが、実際にはそのような幸せに憧れて結婚する人たちが今もたくさんいます。しかし、必ずしも皆がみな、うまくいくわけではないのは、なぜでしょうか? ここでもう一つ、物語を紹介しましょう。

 あるところに一匹のメス猫がいました。そこへ凜々(りり)しい青年が通りかかります。「なんて素敵な方なのかしら」。メス猫は一目ぼれしてしまいます。「あの人と結婚したい」、その思いは日に日に強くなっていきました。ある日、メス猫は女神様にお願いをします。「私を美しい人間の娘に変えてください」。女神様の魔法で美しい娘に化けた猫は、ついに青年の心を射止め、めでたく結婚にゴールインするのでした。

 これは「花嫁になった猫」というイソップ物語の一つです。めでたくゴールインとなりましたが、ストーリーはここで終わりません。幸福な結婚生活を始めたのはいいものの、猫であった時の本性はまるで変わっていませんでした。昼は一日中、寝たまま。掃除をすれば、ほうきで遊びだし、料理をお願いすると、生の魚をお皿に載せて持ってくるだけ。しまいには、台所に現れたネズミを追いかけ回す始末です。温和な青年もさすがに辟易(へきえき)し、「あなたとは、やっぱりやっていけないよ」となるのです。

 この話を聞けば、誰でも「そりゃ当然だ」と苦笑することでしょう。しかし、結婚というものを考える上で、この話は私たちに大切な教訓を与えてくれています。誰もが「幸せになりたい」と思って結婚しますが、この物語のようになってしまうケースも多いのではないでしょうか。「結婚さえすれば幸せになれる」というわけではないのです。

 そういう意味で、結婚はゴールというよりもスタートと言えます。「結婚できて幸せ」ではなく、「結婚した後」にどうするかで、幸せになるかどうかが決まるのです。結婚後が本番だということです。

 さらに言えば、「結婚後」に備えてあらかじめ何をするか、つまり「結婚前の準備」が重要になるのです。

---

 次回(8月2日)は、「スタート前の準備」をお届けします。


◆『愛を育て、幸せをつくる結婚』を書籍でご覧になりたいかたはコチラ