シリーズ・「宗教」を読み解く 124
文鮮明総裁・韓鶴子総裁の見る宗教②
「真の宗教」とは?

ナビゲーター:石丸 志信

 統一運動の創設者である文鮮明総裁・韓鶴子総裁は、超宗教平和運動の柱となる宗教伝統は「神様について正しく教える宗教」でなければならず、「宗教とは、絶対に人間だけを中心にして語るものではなく」「神様を母体とした教え」だと明言する(参照:天一国経典『真の父母経』1241ページ)。

▲祈祷する文鮮明総裁と韓鶴子総裁

 文鮮明総裁は、宗教の中でもより根本的かつ本質的な教えを提示しているという意味で「真の宗教」と表現する。
 そして真の宗教について、「架空の理想や架空の人類愛を説明するよりも、本然の問題に入っていき、人間が絶対に否定できないよう、神様に対する認識を何よりも強く植えつけられる宗教でなければならない」と述べる(参照:同1241ページ)。

 このような「真の宗教」と呼び得る伝統が人類救済の中心軸を形成することができたのは、「神様の実存に対する自覚をもった人」 (参照:同1241ページ)がいたからだという点に目を向けている。

 そこで、宗教伝統の形象発展としての超宗教平和運動の伝統を形成していく上で、文鮮明総裁の次のようなメッセージの内容が重要になってくるのではないかと思う。

 「思想的な面で神様を探し求めていく哲学的な世界の観点がありますが、それとは異なり、神様に出会って、神様から出発する神学的な世界観もあります。神様に出会って、神様と共に生活するところから始め、世界の人類がどのようにして幸福に生きるかという問題を探究してきたのが宗教です」(参照:同1242ページ)