家族の絆づくり 123
成果を上げる人と成果を上げられない人の違い

ナビゲーター:阿部 美樹

「時間の使い方」が人生を左右する
 何事にも「成果を上げる人」と「成果を上げられない人」がいます。

 その要因は何でしょうか?

 必ずしも頭の良い人や専門的知識を持っている人が成果を上げているわけではありません。成果を上げている人の特徴の一つに、「時間主管」の習慣性を持っていることが挙げられます。

 「時間主管」と聞くと、「約束の時間を守る」「全体の公的時間を守る」という受け身の時間主管をイメージするかもしれませんが、それ以上に「時間を有効に使う」「時間内に大切なことに集中する」「優先順位を決めて行う」などの、能動的な時間主管が重要です。

 時間は「命」そのものです。「時間という、人生の限られた燃料を何のために燃やすのか」という選択は、人生の実りや成果を大きく左右します。
 時間の使い方を変えなければ現状維持となり、新しい未来と出会うことができません。万人に平等に与えられた「時間の使い方」こそ、人生の在り方を決定するものです。

「優先順位」を決定して集中する
 「何をしたいのか?」「何を得たいのか?」「どんな成果を望んでいるか?」を考えて、やるべき項目を挙げてみましょう。

 まず「緊急度」や「重要度」を考慮しながら、その項目の優先順位を決定します。その時、緊急なことばかりではなく、重要なことを優先して選択する必要があります。
 優先順位を決めるということは、「どこに」「どれだけ」の時間を使うのかを決めることであり、それ以外のことは「やらない」という選択でもあります。

 多くの人は時間に追われるばかりで、やるべきことを成し遂げられていません。現在行っている仕事や活動を「やめる」「減らす」「任せる」という方法を用いて、時間をつくり出す必要があります。

 「何に時間を投じるのか?」、それは人生における重大な決断です。
 「真に意味あることは何か?」「最も重要なことは何か?」という観点から時間と仕事について見つめ直してみましょう。そして、時間の使い方を変えるという意志決定をすることは、ある意味、勇気が必要です。

 それでは、何に時間を投じたら良いのでしょうか?
 成果を上げる人は、成果に焦点を合わせて、やるべきことを決定して、それに集中しています。

 商売であれば「顧客が喜んでいる・幸せになっている」という成果であり、会社であれば「従業員が喜んでいる・幸せになっている」という成果であり、家庭であれば「家族が喜んでいる・幸せになっている」という成果です。

 その成果は、相手(周りの人)に喜んでもらうために、どのような貢献ができるかを考え、行動することで得られるものです。

 個性と強みを生かし、貢献に焦点を合わせることが大切です。そして、成果を上げるためにどのような活動を増やしたら良いのかを選択し、最も重要なことに集中する時間主管をしていきましょう。

 そのような成果は、相手だけでなく、私たちの喜びや幸せ、さらには豊かさまで導いてくれるものになります。

 時間という「命」を「どこに」投じるかを再確認、再検討しましょう。