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氏族伝道の心理学 3
心の病の張本人−「不安」と「怒り」

 光言社書籍シリーズで好評だった『氏族伝道の心理学』を再配信でお届けします。
 臨床心理士の大知勇治氏が、心理学の観点から氏族伝道を解き明かします。

大知 勇治・著

(光言社・刊『成約時代の牧会カウンセリング 氏族伝道の心理学』より)

第1章 不安と怒り

心の病の張本人−「不安」と「怒り」
 では、このような客観的に物事を見ることができない、あるいは合理的・合目的的に行動できないというのは、なぜ起こるのでしょうか。

 心の病の背景にある、大きなものが「不安」です。私たちは、不安になると、物事を客観的に見ることができなくなります。また、不安になると、合理的・合目的的に行動できなくなります。不安が小さくなると、客観的に見られるようになり、合理的な行動ができるようになってきます。ですから、私たちの中にある不安が、様々な心の問題を引き起こしている張本人だと言えるのです。

 さらに、不安が問題なのは、「怒り」を引き起こすことです。不安が大きくなると、だんだんイライラしていきます。そして、そのイライラが臨界量に達すると、誰かに怒りをぶつけるようになります。そして、怒りをぶつけたあとは、嫌な気持ちになって、落ち込んでしまいます。

 この「不安」と「怒り」が様々な問題を引き起こしてくるのです。ですから、心の問題を解決しようと思えば、この不安と怒りについてよく知る必要があります。

 では、不安と怒りはどのようなものなのでしょうか。そして、不安と怒りは、なぜ起こるのでしょうか。さらに、不安と怒りを小さくするには、どのようにしたらよいのでしょうか。

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 次回は「不安」をお届けします。


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