シリーズ・「宗教」を読み解く 102
9.11メモリアルで祈る④

喪失と再生

ナビゲーター:石丸 志信

 「9.11メモリアル」に立つと事件当時が思い出される。

 2001年は人類が21世紀、そして3000年紀を迎えて希望に満ちていた。
 真の父母様(文鮮明・韓鶴子総裁夫妻)の歩みにおいては、キリスト教2000年の歴史を総決算して迎えた新しい千年紀を開く時。旧約時代、新約時代、成約時代の三時代を貫く願いであった神様を地上に迎えるべく1月13日に「神様王権即位式」が挙行された。

 これに続いて秋には、ニューヨークにおいてキリスト教聖職者が集い、真の父母様と共に超宗教運動を中心とした世界平和運動を展開していくための基を据える大きな大会が予定されていた。

▲「9.11メモリアル(グラウンドゼロ)」
(世界貿易センタービル跡地)

 9月11日の朝も、この大会参加を呼び掛けるビラをもった宣教師たちが活動に出発していた。マンハッタンの中央から南に進んだメンバーたちは、向こうから多くの人が歩いてくるのに驚いた。世界貿易センタービルが倒壊した時だった。

 事件を知ったメンバーたちは、大会への参加を呼び掛けるチラシを折り鶴にして犠牲者の冥福を祈った。そして、予定されていたキリスト教聖職者の集いは規模を縮小して行わざるを得なかった。

 ただ、そこに集ったキリスト教聖職者がACLC(米国聖職者協議会)の核となってユダヤ教、イスラームとの和解と協力に努める活動を始めることになる。