スマホで立ち読み Vol.3
『トランプ「超★保守改革」~神と自由を取り戻す!』(5)

 「スマホで立ち読み」コーナーで取り上げる第3弾は、いま最も話題となっている新刊『トランプ「超★保守改革」~神と自由を取り戻す!』(世界日報社刊)です。

 物議を醸す言動ばかりが注目されるトランプ大統領ですが、米社会の左翼支配を打ち破り、宗教と家庭の復権を進めていることは、日本ではほとんど知られていません。12年間のワシントン取材歴を持つ著者が日本の歪んだトランプ像を覆します。

 というわけで、いま必読の一冊。今回は、5回にわたってスマホで立ち読みしていただきます。

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早川 俊行(世界日報編集員)・著

(世界日報社刊『トランプ「超★保守改革」~神と自由を取り戻す!』より)

★プロローグ
トランプはなぜ戦うのか

(5)アメリカの国柄を懸けた「内戦」
 話を再び米国内の対立に戻すが、年を追うごとに深まる米社会の分断は、トランプ氏が大統領に就任してから、危険水域にまで達している。確かにトランプ氏の攻撃的な言動が対立を助長している側面があることは否めない。だが、分断の最大の要因は、トランプ氏に反発する左翼勢力が抵抗を過激化させていることにある。

 左翼勢力はトランプ氏に対する抵抗運動を「レジスタンス」と呼び、まるで非民主的な圧政者と戦っているかのようなイメージをつくり出している。大手メディアの露骨な反トランプ報道がこうしたイメージをさらに助長し、焦点を見にくくしているが、米国で実際に起きている「レジスタンス」は、これと正反対と見るべきだ。草の根保守層がトランプ氏を先頭に左翼勢力から米国を取り戻そうと抵抗しているのが、本当の構図なのである。

 多くの言論人が認めているように、米国は今、政治的・文化的に「シビル・ウォー(内戦)」の状態にあると言っていい。米ソ冷戦のように武力衝突を伴わないことから「冷たい内戦」、あるいは19世紀に奴隷制をめぐって米国が分断された南北戦争以来の内戦ということで「第2の内戦」と表現されることもある。

 米国の内戦の根底にある対立軸とは何か。一言で言えば、トランプ氏が掲げる「メーク・アメリカ・グレート・アゲイン(米国を再び偉大にする)」と、オバマ氏が主張した「ファンダメンタリー・トランスフォーム・アメリカ(米国を根本からつくり替える)」という国家ビジョンをめぐる対決である。

 前者は、米国は建国以来、偉大な国家だという前提に立ち、失われつつある建国の理念や伝統的価値観を取り戻そうというビジョンだ。後者は、米国は決して偉大な国家ではなく、建国の理念や伝統的価値観をリベラル思想に置き換えなければならないとするビジョンである。まさに米国の「国柄」を懸けた戦いである。

 トランプ氏は2020年大統領選への再選出馬を表明しているが、米社会に劇的な変化をもたらすには、1期4年では短すぎる。ギングリッチ氏が述べたように、「84年間に及ぶ左翼の支配を終わらせる」にはなおさらで、2期8年を務めることがどうしても必要になる。次期大統領選は、米国の内戦の行方を左右する「天王山」となることは間違いない。

 この熾烈な内戦は、左翼やメディアの攻撃にも動じず、逆に相手に倍返しで対抗するような、これまでの大統領像の枠にはまらない「変人」にしか乗り越えられないだろう。すべてが破天荒なトランプ氏に対し、草の根保守層が米国再建のために期待する役割は、ずばりこれである。

 毒をもって毒を制す──。

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