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心のあり方 6
幸せをもたらす心、不幸をもたらす心

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第11弾、『文鮮明先生の自叙伝に学ぶ~心のあり方』を毎週木曜日配信(予定)でお届けしています。
 なお、この記事に記載されている「自叙伝『平和を愛する世界人として』」のページ数は創芸社出版のものです。

浅川 勇男・著

(光言社・刊『文鮮明先生の自叙伝に学ぶ~心のあり方』より)

第二章 愛の刀で苦悩を断ち切る

 あなたが、あなたよりもう少し苦しんでいる伴侶を思いやり、その悲しみを感じることができれば、幸福の門は開かれるのです。

幸せをもたらす心、不幸をもたらす心

 私たちは誰でも幸福を求めて生きています。幸福は愛することによって得られます。それは当然のようですが、愛して本当に幸福になれましたか?

 妻として献身的に夫に仕えたのに、感謝されず黙殺されたことはありませんか。そのとき、憎しみをもちませんでしたか。夫のせいで不幸にさせられた、と思い込んでいませんか。

 もし夫が不幸の原因であれば、あまり希望はありません。なぜなら、夫がこの先、十年、二十年、妻が願う性格に変わらなければ、幸福になれないからです。しかも、夫の変化を期待しているうちに、お迎えが来るかもしれません。

 しかし、ご安心ください。不幸の原因は、夫のせいではありません。原因はあなた自身の心にあるのです。ちょっときつい言葉で言えば、あなたの幸福を求める心が意志薄弱なのです。「愛の心で苦悩を断ち切る」ことができなかった結果なのです。人間には二つの心があります。

 一つは、自分と相手を幸福に導く心。

 一つは、自分と相手を不幸に陥れる心。

 自分と相手を不幸に陥れる心とは、憎しみ、過度な怒り、怨み、嫉妬、不平不満、自己卑下、落ち込み、そして、他のせいにする心です。

 これらの心は悪性腫瘍(しゅよう)のようなものです。私たちの苦悩は、悪性腫瘍のような心からくるのです。人のせいではなく、自分自身の悪性の心から生じているのです。夫が妻に暴言を吐いた場合、妻は夫のせいで傷ついた、と思い込みます。そうではありません。夫の言葉に対する妻の怒りの心が自分を苦しめているのです。許せないと思う心が自分を苦しめているのです。その証拠に、窓ガラスに向かって「ばかやろう」と何度怒鳴っても傷つきません。窓ガラスには怒りの心がないからです。夫婦の口論で窓ガラスが割れたら大変なことになります。毎日夫婦喧嘩する家は地震が来なくても倒壊します。

 人は相手の言葉を自分の心で受け止めてから反応しているのです。その心の反応が、憎しみや怒りになったとき、その心が自分を苦しめているのです。

 プライドの高い人は、「ばか」と言われると怒ります。自分は賢いと思い込んでいるからです。しかし、自分は「ばか」だと思っている謙遜な人は、腹がそれほど立ちません。事実を言われただけだからです。

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【み言訓読タイム②】
*自叙伝「平和を愛する世界人」より

 私に取り柄があったとすれば、神を切に求める心、神に向かう切ない愛がそれだったと言えます。いつ、いかなる場所でも最も大切なものは愛です。神は、愛の心を持って生き、苦難にぶつかっても愛の刀で苦悩を断ち切れる人を求めて、私を呼ばれたのです。私は何も自慢できるものがない田舎の少年でした。この年になっても、私はただひたすら神の愛だけに命を捧げて生きる愚直な男です。(自叙伝67ページ)

 真(まこと)の愛とは、自分の命までも捨てることができるものです。そこにはいかなる計算もありません。母鳥が命を捨ててまで雛(ひな)を守ろうとするその心は、真の愛そのものです。父母はいくらつらくても愛の道を行きます。愛の前に自分の命を投げ出していくのが父母の心であり、真の愛です。(自叙伝219ページ)

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 次回は、「自分と人を不幸にする心」をお届けします。


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