シリーズ・「宗教」を読み解く 69
現代日本の宗教事情①
「宗教心は大切」が7割

ナビゲーター:石丸 志信

 一般の日本人は宗教をどのように捉え、それとどう向き合っているのか。
 超宗教平和運動を進めていく上で、私たちがどのような文化の中に生きているのかを、改めて見直しておく必要がある。

 数年前に米国の調査研究機関が発表した世界の宗教人口分布では、日本と中国は「無宗教」が大半を占める灰色に色分けされていた。

 日本人の大概は「キリスト教徒だ」とか「ムスリムだ」といった明確な宗教的アイデンティティーを表明しない。かといって確信的な無神論者でもない。

 実際、別の調査では、「何らかの信仰を持っている」人は3割。一方、「宗教心は大切だ」と思う人は7割に及ぶ。ここにも、日本人が「宗教」をどう捉えているかが表されている。

 特定の教祖がいて定まった教義を教え、伝えるタイプを「宗教」と捉え、それらは異質で排他的、社会から孤立したグループと受け止めている。だから、自分からは積極的には近づかない。社会に自然発生的なものは、一般的な習俗とみなして抵抗感が低い。
 多くの日本人が初詣に神社を参詣するのは、そうした日本の伝統的な習俗と捉えているからだ。