「幸せな結婚」を考える 68【最終回】

第13章 愛が溢れる社会を目指して

④ 家庭は愛の学校~家和して万事なる

ナビゲーター:長岡 高史

 「家和して万事なる」という言葉があります。これは「家庭が平和であれば、全てがうまくいく」という意味です。

 家庭の中には、上下(親子)、左右(兄弟姉妹)の関係性があります。

 親を尊敬する子供が、同じように社会で接する大人たちを尊敬し、また子女を愛する父母が、わが子のように地域の子供たちを守る。実の兄を慕うように、学校や会社の先輩を慕い、そして弟を愛するように後輩に接する・・・。

 このように家庭の中で愛の関係を正しく育み、自分の家族に接するそのごとくに他人に接することができれば、全てがうまくいくようになっているのです。

 現在は結婚をすること、子供を産むこと、家庭を築くこと、それぞれが自由な選択とされています。
 「結婚はするけど子供は産まない」「子供は産むけど家庭は持たない」「一緒に住むけど結婚はしない」・・・。
 多様化という言葉がそれを後押しします。いろいろな生き方があっていいんじゃない、と。

 多様化する社会を否定するつもりはありません。しかし、大切なものまで曖昧にしてしまっていないかを、常に考えないといけないと思うのです。

 世界平和統一家庭連合は、社会の最小単位は個人ではなく家庭であると教えます。それは、家庭で愛を学ぶことが、人の一生において、そして平和な社会を目指すに当たって、必ず必要だからです。
 家庭が社会の最小単位であるならば、その入り口である「結婚」も大切であるに違いありません。結婚は単なる男女の出会いではありません。その二人の出会いから、家庭、社会、国、世界がつくられていくのです。

 結婚観も家庭観も多様化しつつある現代だからこそ、結婚を本気で考える必要があると思うのです。

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 「『幸せな結婚』を考える」(ナビゲーター:長岡高史)は今回で連載終了となりますが、本シリーズは引き続きバックナンバーとしてご覧いただけます。ぜひご活用ください。また、本シリーズに対するご感想を頂ければ幸いです。ありがとうございました。