興亡盛衰 4

 30年前に発刊された『文鮮明(ムン・ソンミョン)師御夫妻メッセージ集 青年の希望』の中から、第1弾の「青年の希望」に続いて、第2弾として「興亡盛衰」のみ言をお届けします。
 「膨大な文師の講話集の中から、特に日本の青年に対して希望を与えようと、日本語で語られたもの」が選ばれ、まとめられたみ言集です。
 若い世代はもちろん、全世代にお読みいただきたい、読めば読むほど、元気が出てくるメッセージ集です。(一部、編集部が加筆・修正)


(光言社・刊『文鮮明師御夫妻メッセージ集 青年の希望』〈1995年11月10日初版発行〉より)

 「興亡盛衰」のみ言は、1971321日、韓国・水沢里の中央修練所において、訪韓した百余名の日本の統一教会のメンバーに対して語られた、文鮮明師の講話です。

素晴らしいイスラエル民族

 皆さんが知っているように、イスラエル民族に対して、「これは素晴らしい民族だ」と、今になってもたたえる。今から2000年前に国を失い、民族はばらばらになり、放浪の民になってしまった。国を追われ、部落を追われ、世界に散らばったイスラエル民族が、数千年の間それを我慢し、乗り越えた。その原動力とは何か。それは、憎しみを中心とした考えによって乗り越えたのではない。唯一神による、その信仰である。

 「われわれは選民である。選民の行く道は世界を救うため、こういうような苦労の道が妥当な道である」、このように思う民族ならば、それは素晴らしい民族になるであろう。

 しかし、イスラエル民族においては世界に追われた。そして苦労しながら、選民思想に徹した考えを全部がもって世界路程を通過したのではないとしても、その中に核心となる、中心となる幾人かがそういう思想をもったならば、その思想は再び春に向かって芽生えてくる。そう思うとき、イスラエル民族史は、1948年以前までは、悲惨な歴史である。誰もその歴史を慕う者はいない。彼らと接する環境とか因縁を持ちたいと望むものは、一人もいない。ナチスによる虐殺の歴史を持っている。

 そのような境地に立っても、方向を変えなかった唯一神を中心としての選民思想たるものは、これは難問である。彼らは、数において負けている。外的においては包囲されている。もう今すぐにも消えてしまいそうなものである。しかし、消えることはできない。消えてしまうような形をして、何千年も続く。何千年ばかりでなく、何万年も続くとするならば、それは時が来た場合には、必ず世界を制覇する素晴らしい民族になる。

 このように思う時に、イスラエル民族の、肉体を持った国民が偉いのではない。 その国民に付いている思想が偉い。しかし、神はこういうイスラエル民族を、再び建国の主人として立たせることができなかった。イスラエル民族史がそうなっていない。かつての民族史以上の歴史をつくり得る聖人たちがいない。

 しかし、そこにおいて個人の迫害はもちろん克服した。家族同士の迫害も克服した。民族間のその迫害も乗り越えた。一国でなく、ヨーロッパ全体、世界全体の主義を主張する、そういう世界圏国家群を迎えても、それを乗り越えた。何をもってしても、死、死、死でもって対抗しながら、後退せずに乗り越え、結局は敗者のようであるけれども、勝利の一日を迎えたのは、ナチスではなくして、イスラエル民族ではなかったか。

(続く)

---

 次回は、「新しい思想『統一思想』」をお届けします。