2026.08.10 17:00

週刊ぶれら 68
「山の日」に寄せて
編集部
明日、8月11日は「山の日」(日本が国土の約7割を占める山の恩恵に感謝し、自然に親しむために制定された国民の祝日)です。
「山=登山」ではありませんが、読者の皆さんの中には、登山が好きだというかたもいらっしゃると思います。
筆者もその一人ですが、登山は単なるアクティビティーにとどまらず、心身と、人生の生き方そのものに多くの実りをもたらしてくれるものだと感じています。

今回の「週刊ぶれら」では、健康面、精神面、人生面という三つの視点から、登山の魅力をひもといてみたいと思います。
①健康面
登山は、全身を鍛え、生活習慣病を予防する方法の一つです。
登山には高い有酸素運動効果があります。平地を歩くのと比べ、斜面を登る運動は消費カロリーが非常に高く、心肺機能の強化や脂肪燃焼に極めて効果的です。
起伏のある不整地を歩くことで、下半身の大きな筋肉(大腿四頭筋や臀筋)だけでなく、体幹やバランス感覚も自然と鍛えられます。また、骨に適度な荷重がかかるため、骨密度を高める効果もあるといわれています。
そして長時間の継続的な運動は、血糖値やコレステロール値の改善、血圧の適正化に寄与し、生活習慣病を予防します。このことは筆者も体感しているところです。
②精神面
適度な登山は、ストレスからの解放をもたらし、自己効力感を高めます。
都市の喧騒(けんそう)から離れて緑豊かな自然や澄んだ空気に触れる森林浴を通して、副交感神経が優位になり、ストレスホルモンが減少します。山歩きは、デジタルデトックスの時間にもなりますよね。
足元の一歩一歩や自分の呼吸に意識を向ける登山は、雑念を払い、脳をリフレッシュさせる極めて強力なマインドフルネスの実践でもあります。
自分の足で苦しい登りを乗り越え、山頂からの絶景を目にした時の達成感は、強い自信(自己効力感)へとつながります。
③人生面
これが筆者の感じている一番の登山の恩恵なのですが、一歩ずつの歩みは生き方のヒントを与えてくれます。
どんなに高い山も、「一歩」を飛ばして登ることはできません。地道な一歩を愚直に積み重ねることだけが、目標達成(山頂)に至る唯一の道であるという人生の本質を実感させてくれます。
「登れない山はない」「一歩一歩の積み重ねがゴールに導く」、この言葉は筆者の座右の銘となっています。
また、天候の判断、体力配分、装備の準備など、登山はリスクマネジメントの宝庫でもあります。「撤退する(途中で下山する)勇気」も含め、状況に応じた意思決定力と柔軟性が養われます。
人間の力ではコントロールできない大自然の過酷さに直面することで、謙虚さを学び、日常の当たり前の生活への感謝が芽生えます。

というわけで、登山は身体を健全に保ち、日々のストレスで疲れた心を整え、さらには人生の歩み方をも教えてくれる豊かな実践といえます。
皆さんもいかがですか?

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