自叙伝書写 感動体験集

第52回 短気な夫が優しくなり、兄弟に書写を勧めるまでに

(東京都、71歳 主婦)

 私は書写を始めてから2年以上になりました。最初のうちは一人でやっていましたが、幸せな家庭にするためには、私だけではいけないと思い、夫にも「一緒にやってみませんか?」と何度かお願いしてみましたが、なかなか受け入れてはくれませんでした。

 そうこうしているうちに、去年の3月頃でしたか、同居している長男が40度の高熱を出し、それが2週間以上も続きました。あまりにもつらそうなので、病院を替えてもみましたが、原因が分からず、回復には向かいませんでした。

 わらにもすがる思いで、苦しんでいる長男を助けたいと願い、私はもう一度、夫に書写を勧めてみました。
 夫も子供のことが気になっていたのでしょうか、今度は二人で書写することに同意してくれました。すると、不思議なことに、その日から長男の熱は下がり始め、高熱はピタッと治まったのです。夫はそれ以来、ずっと一緒に書写をし続けてくれています。
 私は感謝の気持ちでいっぱいです。今では書写の大会にも参加してくれるようになりました。

写真はイメージです

 夫は優しい性格ですが、すぐに頭に血がのぼって「カッ」となる短気な所があります。私とは正反対な性格なので、本当に心を合わせて一つになることが大変な時もありました。けれども、毎月頂く書写の言葉に自分の心を照らし合わせ、少しずつではあるけれど、お互いに書写しながら努力し、自分を変えていくことができました。

 夫は「カッ」とすることもほとんどなくなり、小さなことではありますが、毎日のごみ捨てをしてくれたり、洗濯物を取り込んでくれるなど、私の手伝いをしてくれるようになりました。
 つい先日は、「書写セットをいくつかもらってきてくれ」というので、何に使うのだろうと思っていたら、なんと自分の兄弟に「これは、いいんだ」と勧めていました。私の方が夫を見習って、もっともっと変わらなければと、焦ってしまうほどです。

 昨年暮れからは、自叙伝の著者である文鮮明先生の教えである統一原理と、祝福結婚について、熱心に勉強を始め、わずか2カ月間の間に一通り聞き終えました。

 私たち夫婦が今、一番気に掛けているのは、長男が33歳になっても独身でいることです。今年の3月に池袋の書写堂に来た夫は、「何年もかけるつもりはない。今年中に長男に祝福結婚を勧めたい」と、私もびっくりするような意気込みを語りました。この時も、驚きとともに、私は夫に感謝しました。

 極め付きは、今月5月に入ってからのことです。
 私は自叙伝でもよく語られている、文先生の故国、韓国に行ってみたいと長い間思っていたのですが、実は夫が韓国嫌いだったために、いつも強い反対にあって、行くことができませんでした。

 ところが、今月初めに頼んでみたら、驚いたことに夫は私が韓国に行くことを許してくれました。そればかりか、ツアーの行き帰りには大きな荷物をバス停まで持ってくれました。
 ツアーは3日間でしたが、その間、洗濯や掃除、食器洗いもキチンとしてくれていました。今までであれば、きっと機嫌を悪くして、部屋も荒れ放題になっていたでしょう。私にとっては、本当に奇跡のような出来事でした。

 「書写は自分の心を変えるためにするものだ」とよく聞いてきましたが、夫を見ていると、本当に書写によって自分の心を変えたのだと感心し、感謝してしまいます。
 これからも、書写を通して自分たちが向上しながら、長男の幸せ、人々の幸せのために、何か少しでも夫婦が役に立てられたらと思っています。