facts_3分で社会を読み解く 98

中国共産党と結託する世界的反カルトネットワーク(10)
日・中・韓・欧が一堂に会する「反カルト」会議

ナビゲーター:魚谷 俊輔

 このシリーズは、世界的反カルトネットワークによる信教の自由に対する攻撃という観点から、日本や韓国で起こっていることの背景について解説している。

 前回までは日・中・韓の反カルト運動の協力関係について説明してきた。
 今回はこれにヨーロッパが加わる。日本の反カルト活動家たちは、以前からヨーロッパにも連携を広げてきた。

 1990年代にはフランス政府のMIVILUDES(セクト的逸脱行為関係省庁警戒対策本部=フランスの反カルト政府機関)とも協力している。
 MIVILUDESは、少数派宗教に対する徹底した監視と規制を長年にわたり推進してきた組織である。

 1997年には、日本弁護士連合会消費者問題対策委員会に所属する7人の弁護士と2人のジャーナリストがフランス・ドイツ・ベルギーの反カルト関連の政府機関や民間団体を訪問し、ヨーロッパの反カルト活動家との連携を模索した。
 その弁護士の中には、「全国弁連」の中心的な創設者である山口広氏も含まれていた。

 そして2025年8月7日、韓国、中国、日本、ドイツの4カ国の発題者がそれぞれ自国の異端活動について発表する国際シンポジムが、韓国・大田の牧原(モクウォン)大学で開催された。
 中国共産党は、この会議に強力な代表団を送り込んだ。

▲国際異端・カルト専門家学術交流フォーラムの参加者たち(202587日、韓国・大田)※記事を読むには画像をタップ

 メンバーには、湖北省反邪教協会理事の徐涛(シュー・タオ)、かつては新宗教運動を研究する欧米の学者と対話していたものの、現在では完全に中国共産党の弾圧政策に歩調を合わせている中国人民公安大学(公安当局直属の大学)教授の張春麗(チャン・チュンリー)、さらに遼寧省瀋陽にある東北大学副教授の陳徳全(チェン・ドーチュエン)の名が含まれていた。

 韓国からは、自身がディプログラマーでもあるジン・ヨンシク牧師(韓国キリスト教異端相談所協会、世界キリスト教異端対策協会代表)、日本からは中西尋子教授(大阪公立大学宗教社会学)、ドイツはシモン・ガレヒト教授が発題した。
 中西尋子氏は、櫻井義秀氏と共著で、家庭連合に対する批判本を出版した人物である。

 これらの事実から、日本国内における反統一教会運動、韓国における宗教迫害と韓鶴子総裁の拘束・起訴の背後には、中国共産党を中心とする世界的な反カルトネットワークがあることが見えてくる。

 マッシモ・イントロビニエ氏は、以下のように結論付けている。

 「中国共産党は、宗教を支配することがすなわち思想を支配することだということを、以前から知っていた。海外のキリスト教研究者や牧師と手を結ぶことで、国内弾圧に道徳的な正当性を獲得すると同時に、その影響力を民主主義国家にまで広げているのだ」

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