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愛と人生の道しるべ 31
男性拒否症と女性拒否症

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第1弾、『若者に贈る~愛と人生の道しるべ』を毎週日曜日配信(予定)でお届けしています。

酒井 正樹・著

(光言社・刊『若者に贈る~愛と人生の道しるべ』より)

第9章 愛の力を家庭から社会へ

男性拒否症と女性拒否症
 男性拒否症と女性拒否症というのは、私が勝手に付けた名前ですが、家庭環境の中で両親から受けた心の傷が原因になって、男性あるいは女性とうまく接することができない、つまり反発したり軽蔑したり、自然にふるまえなかったりする症状のことです。

 この症状は程度の差こそあれ、すべての人に現れており、上司や友人、夫婦関係がうまくいかない人を調べると、必ずこの問題に突き当たることに注目していただきたいのです。

 子供にとっては、両親の仲が良いことが最も嬉(うれ)しいことであり、夫婦げんかは心臓が凍りつくほどショックなもので、大きな心の傷となってしまいます。

 幼児にとっては、両親はまさに先生そのものであり、絶対的な信頼を寄せている存在です。その二人が、目の前でお互いをののしり合っていたら、その信頼は音を立てて崩れてしまいます。

 人間不信の出発点は、実は親への不信にあるのです。人を信じることのできない人が多くいますが、彼らは幼児期や少年期に、夫婦げんかや尊敬できない親の姿を何度も見せられてきた、かわいそうな人と言えるでしょう。

 父親と母親への不信と、愛されなかったという愛の恨みは、記憶には残っていなかったとしても、潜在意識の中にしっかりと刻み込まれています。そしてそれが人格の中心となり、顔にまで現れてくるようになります。

 この愛の恨みが親から子、子から孫へと雪ダルマ式に相続されていくと、やがて人のことを思いやることができないばかりか、人の不幸を喜ぶ人間が増えてくるようになってしまいます。

 家の中から団欒(だんらん)が失われ、家族の絆(きずな)が失われつつある現在、人間の尊厳性が蝕(むしば)まれ、社会的な病理現象が広がりつつあるのです。(続く)

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 次回は、「上司や男性に反発する人」をお届けします。


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