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神様に愛された日 46

 『神様に愛された日』を毎週土曜日配信(予定)でお届けします。
 「私が出会った神様の真の愛」をテーマに家庭連合の教会員による応募作品から選ばれた証し(テスティモニー)をまとめた作品集。心が温かくなる証しの数々をBlessed Lifeでもお読みいただけます。(一部、編集部が加筆・修正)

(光言社・刊『神様に愛された日-48のテスティモニー』〈2010219日第2刷発行〉より)

第五章◆自然の中の神様

【幸せの記録45】
シゴル(いなか)

 私のハラボジ(おじいちゃん)、ハルモニ(おばあちゃん)は韓国人です。韓国のシゴルに住んでいます。私は毎年、夏休みにシゴルに行きます。

 私は行くたんびに「つまらないなぁ」と思います。なぜかというと、何もないからです。食べたいものを売っている店やレストランもなく、ビデオ・DVDもありません。
 遊び道具もありません。食べるものもいつも同じです。

 だけど、なぜかまた行きたくなります。何もないのに、なぜだろう――。

 それはたぶん、ふだん感じられないことをシゴルでは感じることができるからだと思います。それが何なのか、うまく説明することはできませんが、シゴルは私の心をあたたかくしてくれます。

 まわりの風景は、日本とはまるでちがっています。家のへいにはカボチャのつるがのび、黄色い花がさいています。見わたすかぎり田畑が広がり、真夏なので草花は青々としています。緑も、うすい緑、こい緑とさまざまです。

 すべての物が生き生きしています。トウモロコシはピカピカと光り、草花は風にふかれながら太陽に向かってのびています。

 シゴルのにおいは、牛とたまねぎのにおいです。いつも変わらない風景は時が止まったようです。

 近くの海も、自然がありのままのすがたで、まるで絵のようです。遠くまで広がる浜には、つり舟が何そうか置いてあり、浜を歩いていくと、イイダコをとっているおじさんを見かけます。そこは、とてもほのぼのとした場所です。

 数時間後、さっきの舟を見てみると、いつのまにかしおが満ち、海の水にうかんでいました。静かな風景の中で、その時だけは、時間の流れを感じました。

 シゴルのハラボジ、ハルモニは私たちが遊びに行くと、とても喜んでくれます。言葉はあまり通じないけど、あたたかい愛情を感じます。ハラボジとハルモニは、自分のうれしい気持ちをまっすぐに伝えてくれるからです。

 ハラボジがみんなにごちそうしてくれたおさしみ、ハルモニが育てた豆を皮と実に分ける作業の手伝い、どれも心に残っています。私はシゴルの自然やハラボジ、ハルモニから、神様のあたたかい愛情を感じることができます。

 私を待ってくれているハラボジ、ハルモニ、シゴルの自然に、また会いに行くつもりです。

(小5 女子)

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 次回は、「妻のふるさと」をお届けします。


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