2025.06.21 22:00
ほぼ5分で読める統一運動 56
四大悪からの解放が世界平和連合の使命と責任
稲森 一郎
1991年8月28日午前10時、世界平和連合創設大会が韓国・ソウル市のリトル・エンジェルス芸術会館において、世界51カ国の各代表と元首相、各宗教の指導者、著名な学者ら2000人以上が参席する中で開催されました。
文鮮明(ムン・ソンミョン)師は「世界平和への道」という題目でスピーチし、続いてアレクサンダー・ヘイグ元米国務長官の特別講演が行われました。
その時の文師のスピーチから引用します。
「すべてのUN加盟国家は、今相互に尊敬と愛をもち、私たち人類の共通の敵に対して宣戦布告しなければなりません。私たち人類の共通の敵は、貧困と無知と疾病と罪悪です。今、人類が貧困と無知と疾病と罪悪から解放されなければならない時が来ました」(『真の御父母様の生涯路程⑨』、276ページ)
文師は、「人類の共通の敵は、貧困と無知と疾病と罪悪」であると強調します。
このような四大悪からの解放が世界平和連合の使命と責任であると宣言したのです。
さらに続けて文師はこのように述べています。
「自分主義は色あせ、共生・共栄・共義の利他主義がついに歓声をあげる時代、それが正に明けてくる21世紀なのです。平和の時代です。これを名実共に天国というのです。このような希望と光明の21世紀に対して、私たちがきょう創設する『世界平和連合』がその理念を提供して、世界人類を教育し、摂理によって今後訪れる平和世界の牽引(けんいん)車の役割をしなければなりません。また、私たちの連合は、世界の道徳性を明らかにする灯台にならなければなりません」(同、276~277ページ)
文師は、「共生」「共栄」「共義」という利他主義に基づく平和世界が、21世紀の希望と光明の時代を実現するであろうと明言します。
日本では、1996年3月、東京において世界平和連合が創設され、初代会長に久保木修己氏が就任しました。
自分主義から利他主義への転換に必要な理念が「共生」「共栄」「共義」であるとすれば、現代日本の国家ビジョンにもその理念を適用することが求められます。
日本の世界平和連合は、三つの国家ビジョンの柱を掲げ、そのビジョンに基づく活動を地域社会から展開しています。
(1)防衛力のある国、日本:共産主義国家・中国の覇権拡大を許してはならず、また、大規模自然災害への対応が急務です。世界平和連合は国民の生命・財産を守るための政策を支持・推進します。
具体的には、①自主防衛体制の強化 ②日米安保体制、日韓防衛協力の強化 ③大規模災害等の緊急事態への対応、など。
(2)家庭力のある国、日本:社会の基本単位である「家庭」の強化こそが、地域社会と国家の健全な発展を約束します。世界平和連合は家庭の価値を守り、青少年の健全育成を推進します。
具体的には、①家庭と結婚を守る政策・教育の強化 ②家庭を破壊する共産主義思想・運動の阻止 ③「家庭の価値」を柱に憲法改正を推進する、など。
(3)貢献力のある国、日本:共生共栄共義の平和構築に貢献する日本社会を目指します。世界平和連合は日本とアジアの平和と繁栄をリードできる人材育成に協力し、諸団体と連携します。
具体的には、①自助共助公助の一大家族主義による地域連携の強化 ②国際社会を牽引する信念と実力を備えた人材の育成 ③国土強靭(きょうじん)化の増進、国際ハイウェイの推進、など。
世界平和連合は、21世紀の希望と光明の世界実現に尽力しています。