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文孝進様の孝情に学ぶ 6

証し 文孝進様の思い出
「真の父母様の解放のために身もだえされた生涯」

 3月17日、文孝進(ムン・ヒョウヂン)様(享年45)の聖和16周年を迎えました。孝進様の孝情がいかなるものであったかを学ぶ一助として、孝進様に近く侍ったかたの証言を紹介します。(一部、編集部が加筆・修正)

 今回は、音楽を通して孝進様に侍った日本人男性Hさん(36万双)の証し「真の父母様の解放のために身もだえされた生涯」(『トゥデイズ・ワールド ジャパン』20159月号掲載)の第4回です。

音楽で世界の個人主義に闘いを挑まれた

自己犠牲の精神を音楽に込めて
 孝進様は、「メロディーは音楽の顔だ」と常々おっしゃり、メロディーをとても重視していらっしゃいました。メロディーの違いによって、人はこの曲、あの曲と判断することができるというのです。また、人の心を変えることができるのは歌詞であり、「歌詞は説教だ」とおっしゃいました。

 さらに、「歌というのは乗り物だ」というお言葉もあります。世界にはいろいろな人種があり、文化がありますが、その人たちの心の中に入り込むための乗り物が音楽であると。そしてその中に善なるメッセージを入れることで、人の心を変えることができるというのです。この言葉は、孝進様の音楽観を知る貴重な材料になると思います。

 孝進様ご自身がお作りになった音楽は、16枚のアルバムにまとめられています。あのアルバムは孝進様の心の軌跡だと思います。ヘビーメタルもあれば、美しいバラードもあります。心を打つ名曲も数多くありますが、一方で、とても楽しんでは聞けない曲もあるのです。

 つまり、決して「孝進様の音楽イコール完成された美しい音楽」ではないということです。この世の中に完成された美しい音楽はいくらでもあります。重要なのは、孝進様の心情の部分を聞くことです。真のお父様に対する思いを歌った曲はたくさんありますが、その中で一番多いのは「自己犠牲の精神」です。自分をいかに犠牲にして、父のために、より大きな目的のために供えるかという、その姿勢がものすごく表れています。そういう心情を聞くべきだと思います。

 孝進様は私たちに、「私(孝進様)の心情を表す音楽を作れ」とはおっしゃいませんでした。利他主義、自己犠牲、「ために生きる」というその一点に集中して作りなさいと言われました。

 さらに、「あなた以上にあなたの隣にいる人が善くなるように、音楽を作れ」とも言われました。それは、あたかも「自分を愛するようにあなたの隣り人を愛せよ」(マタイ2239)というイエス様の教えのようでした。

 つまり、いかにして、音楽を通して世界の個人主義に闘いを挑むか、いかにして利他主義に満ちあふれた音楽を作るか、です。利他主義というのは全ての人の心の中に、良心の中に入っているものですから、全ての人が理解できるのです。そういう音楽を作ることで、個人主義から利他主義へと世の中の思想を変えていく、そのためのコンテンツを作ることに情熱を注がれたのです。

ご聖婚と日本公演
 199925日、孝進様は姸娥(ヨナ)様と聖婚されました。その直前、孝進様は夢の中で、「このままではおまえは死ぬ」という大きな声を聞かれたそうです。その声があまりにも恐ろしかったので、死ぬのであれば韓国で死にたいという思いで、孝進様は韓国に戻られました。すると真のお父様が、姸娥様を祝福の候補者として準備しておられたのです。孝進様は後日、「韓国に死にに戻ったら、祝福されてしまった」と苦笑しながらおっしゃいました。

 祝福後、お子様がお生まれになってからは、次第に孝進様の怒りが少なくなっていきました。

▲姸娥様と祝福を受けられた孝進様

 孝進様はご自分のお嬢様を興進(フンヂン)様のご家庭に養子に出しておられます。それは、真のお父様からの願いで実現したのです。そのとき孝進様が即座に「いいよ」とおっしゃったので、お父様は少し驚かれたそうです。孝進様は後に、「なぜ引き受けたかって? 当たり前だ。弟を愛しているからだ」とおっしゃいました。

 こうして徐々に心の平安を取り戻していかれた孝進様は、200312月、日本でコンサートを開いてくださいました。孝進様はアメリカでも韓国でも、決してコンサートを開こうとはなさいませんでしたから、それは奇跡的なことでした。孝進様は日本の食口(シック)たちの苦労をご存じで、音楽を通して慰労してあげたいという並々ならぬ情熱を抱いておられたのです。それからは毎年、日本でコンサートを開かれるようになりました。

▲文孝進様のコンサート(2005321日、大阪)

 また、1万曲の作曲が終わった頃だったでしょうか、真のお父様がベルベディアのスタジオを訪ねてくださったことがありました。お父様は大変お喜びになって、お金を下さったのです。

 孝進様はそのお金を投資して、インターネットのビデオサイトを、教育を目的として開設されました。このサイトでは、知識人を呼んで「あなたにとって奇跡的な一瞬とは?」という質問から始まるインタビューをしながら、成功した人の善なる生き方や人生論を紹介するコンテンツなどを配信しました。

(続く)

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 次回は、「敵を許すことに勝利された『忠孝開門主』」をお届けします。


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