https://www.kogensha.jp/news_app/detail.php?id=22248

【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!

第170回 元信者はなぜ、「だまされた」と主張しているのですか?

ナビゲーター:阿部美樹

(動画版『ほぼ5分でわかる人生相談Q&A』より)

 皆さん、こんにちは!

 今回は、「家庭連合(旧統一教会)の元信者は何をもって『だまされた』と主張しているのでしょうか?」という質問に対してお答えします。

 元信者は「家庭連合からだまされた!」と発言することがあります。
 家庭連合は、本当に人をだましているのでしょうか。

 元信者の事情は人それぞれ違いますが、「だまされた」と発言している理由の一つに、教理問題が深く関わっていることを知る必要があります。

 元信者は反対牧師から脱会を説得された結果、家庭連合の教えが信じられなくなり、「だまされた」と発言しているのであって、家庭連合が人をだましているわけではありません。

 反対牧師の反家庭連合の動機には、聖書をどう解釈するかという宗教上の教理問題があります。その最も大きなものは、キリスト教の教えの根幹である「十字架贖罪(しょくざい)」問題です。

 家庭連合の教えによれば、「十字架は本来あるべきではなかった」と主張します。
 神の願いは、イエスが生きて勝利し、理想家庭と地上天国を築くことであったが、当時のユダヤ教の不信によってイエスが十字架で殺害された結果、霊的救いのみで終わったと解釈します。

 しかし、反対牧師はこの教えを、「十字架に敵対」(ピリピ人への手紙318節)するサタンの教えと批判してきました。

 反対牧師は聖書を用いながら「十字架は絶対予定だ。あなたはだまされている」と痛烈な教理批判をぶつけて、家庭連合信者を説得し脱会を迫ってきました。
 それに対して、どう解釈したらいいのか分からず、混沌とさせられて、やがて脱会に追い込まれてしまうのです。

 こうして、牧師の説得で「私はだまされていた」と判断するようになった元信者は、「家庭連合の背後にはサタンがいる」とまで思うようになります。
 反対牧師の巧みな説得によって脱会に追い込まれるケースが多くあり、それが「だまされた」という発言へとつながっているのです。

 これは宗教上の教理論争の問題であり、決して家庭連合が人をだまそうとしているのではありません。

 しかし元信者が「だまされた」と発言し、それがマスコミで報道されることで、「家庭連合は怖い」というイメージと相まって、どんな人をもだましてしまう「マインドコントロール」という特殊手法を用いている得体の知れない集団であると思われてしまうのです。

 他にも、反対派が脱会説得の際に用いる家庭連合への中傷の一つに、いわゆる“血分け”批判があります。

 1975年に出版された山口浩著『原理運動の素顔』(エール出版社)には、「血分けの方法は、といえば、教祖に献血してもらうのではない。ヤクザの義兄弟の契りのように血をすすり合うのでもない。教祖サマにセックスをしてもらうことによって“血分け”を行なうのである」(144ページ)と、書かれています。

 しかし、その「血分け」を証明できる証拠は何一つありません。

 いわゆる「血分け」批判の草分け的存在である卓明煥(タク・ミョンファン)氏は、19931027日に出演したテレビのワイドショーで、司会者の「文教祖との間で血分けはあったのか?」との質問に対して、「統一教会は教理的にはセックス教理だが、今まで実際には証拠はなかった」と発言しました。
 何の根拠もなく批判し続けてきたという事実は驚くべきことです。

 単なる風聞から始まった「血分け」批判を聞かされることで、その批判に踊らされて脱会に追い込まれた事実は、あまりにも嘆かわしいことです。
 このように、元信者の「だまされた」という言葉の背景には、反対牧師たちの巧みな説得がありました。

【「ほぼ5人生相談Q&A」~質問・相談はコチラまで!】