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新米ママのありのまま 1
父母の愛だけでは足りない! パパより“じいじ”な我が子

(APTF『真の家庭』239号[20189月]より)

 APTFの機関誌『真の家庭』で好評連載中の「新米ママのありのまま」を毎週水曜日配信(予定)でお届けします。

フリーライター みはる

 青々とした山がそびえ立ち、鮎の釣れる川が流れる。自然溢れる子育てには良い環境、いわゆる“田舎”に、主人の両親と一つ屋根の下で暮らしています。2017年に娘が生まれて早1年半。パパを筆頭に祖父母からも日々「かわいい、かわいい」と言われてのびのびと育っています。孫は目に入れても痛くない。その言葉通り、特にじいじの愛は無限。会社から帰宅すると娘のリモコンになってあっちこっちへ散歩に駆り出されるのですが、ニコニコしてされるがまま。娘もそんなじいじが一番好きで、もう寝る時間だからとパパが抱っこして寝室に連れて行こうとすると、イヤイヤと首を振って泣きじゃくり、じいじにしがみついて離れません。しまいには寝転がって手足をバタバタさせ、悲しみを全身で表現する始末。しょうがないなと抱き上げるじいじの顔は優越感に満ち、反対にショックで項垂(うなだ)れるパパ。父親としての威厳はまだ身につかない主人は、じいじにしがみつく娘を見て「かわいいなあ」とにやけ顔。親バカには困ったものです(笑)。

 祖父母からは、父母だけでは応えられない愛を与えてもらえるので、子どもの成長にとって三世代同居は大きなメリットになります。それは分かってはいるけれど、嫁の立場からすれば、大変そう、できる自信はないと思われる方も多いでしょう。その気持ちは十分理解できます。

 私は結婚してすぐ同居したので、子どもが生まれるまで2年間義父母との関係を築く時間がありました。初めの内は主人の家族の中に1人放り込まれたような疎外感や、嫁として家事も積極的にやらねばという使命感や、義父母に対する気遣いなどで大変な時期もありました。主人も理解してくれず、涙を流したことは一度や二度ではありません。

 しかし、自ら望んでした同居で、子どものことを考えれば同居の方がメリットも大きいと理解していたので、主人の家庭に上手く溶け込むよう心がけ、家のためにできることを少しずつ増やしていき、特に義母との信頼関係を築くよう努めました。義母も優しい方で、私のことを娘のように思ってくれ、いつも気遣ってもらっています。

 辛い時期もありましたが、子どもが生まれてからかわいがってくれる義父母や主人を見ていると、自分の気持ちを優先しないで同居を続けていて良かったと心底思います。嫁として努力し、母として子どもに尽くす心で、家庭の誰よりもために生きる。それができれば同居は苦ではなく、家庭の中が子どもを中心として愛の園になると実感しています。父母だけでなく、祖父母からの愛も十分に受けて育っている娘の成長が楽しみです。

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 次回は、「悟れない夫にイラッ! 言葉にしてこそ伝わるラブ&ストレス」をお届けします。

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