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真の父母様の孝情を学ぶ 14
長い苦難の末にたどり着いたみ旨の道③

 『ムーンワールド』で連載中のコーナー、「真の父母様の孝情を学ぶ」を隔週日曜日(予定)でお届けします。
 韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁(真のお母様)の自叙伝『人類の涙をぬぐう平和の母』からの抜粋をイラストとともにつづるコーナーです。

 今回は、「長い苦難の末にたどり着いたみ旨の道」(9293ページ)からの抜粋です。

 文(ムン)総裁が大邱(テグ)を訪問することがありました。その頃、春川(チュンチョン)にいた母が、ある夢を見ました。それは白い龍が自分の懐に入ってくるというものだったのですが、その夢が何を意味するのか、はっきりとは分かりませんでした。ただ、近いうちに大きなことが起こるだろうという予感だけはありました。そのような折に鄭錫天(チョン・ソクチョン)から手紙が届き、すぐに大邱に向かったのです。しかし、文総裁は既にソウルに戻った後だったので、その時は会うことができませんでした。

 残念に思いながら大邱を去ろうとした時、母はまた夢を見ました。一対の黄金の龍がソウルに向かってひれ伏している夢でした。母はその夢を胸深く刻み、青坡洞(チョンパドン)教会を訪ねました。こうして、そこで初めて文総裁にお会いし、御挨拶ができたのです。195512月のことでした。それはまた、白い龍の現れた夢が何を意味していたのか、疑問が解けた瞬間でもありました。

 長年にわたって、あらゆる苦行をしながら夢に描いてきた再臨主に会うことができ、母はこれ以上ないほど感激していました。しかし、一対の黄金の龍の夢が何を意味しているのか、まだ解くことはできませんでした。

 母の感激とは裏腹に、文総裁は他の信徒には優しく接しながら、母にだけは冷たく当たりました。母は目の前が真っ暗になり、胸が張り裂けるようでしたが、休むことなく、黙々と祈りました。

 ある日、文総裁がイエス様の心情について説教で話しながら、このように言いました。

 「昔、イスラエル民族は真の父として来られたイエス様を迎え入れることができず、十字架にかけてしまった。その罪がどれほど大きいことか!」

 その言葉を聞いた母は、礼拝堂の片隅で説教が終わるまで、ただただ涙を流していました。すると、そのことを伝え聞いた文総裁があとで母を呼び、天の召命を受けた人は、サタンからはもちろん、天からの試験までも通過しなければならないと語りながら、慰労してくださったのです。それまで感じていた寂しさは、春に雪が溶けてなくなるように、母の心の中から消え去っていきました。

 確固たる信仰を持った母は、すぐに春川に向かい、開拓伝道を始めました。

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 次回は、「『犠牲』の真の意味を胸に抱いて」をお届けします。


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