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世界はどこに向かうのか
~情報分析者の視点~

自民・公明の選挙協力が復活

渡邊 芳雄(国際平和研究所所長)

 今回は、828日から93日までを振り返ります。

 この間、以下のような出来事がありました。

 プリゴジン氏の葬儀が出身地サンクトペテルブルクで非公開で行われる(829日)。自民・公明が協力関係を復活で合意(31日)。ローマ教皇がモンゴル訪問、信者は1500人(91日)。北が黄海へ向け巡航ミサイル発射(2日)。イタリア外相が「一帯一路」から離脱検討と言及(2日)。ロシア初の「対日戦勝記念日」、極東で行事開催(3日)、などです。

 831日、岸田文雄首相と公明党・山口那津男代表が都内で会談し、東京での「選挙協力復活」で合意しました。
 合意内容は以下の2点です。

 次回衆院選で東京29区(荒川区と足立区の一部)の公明候補を自民が推薦し、他の東京の選挙区では条件が整った選挙区から公明は自民候補を推薦する。
 次々回衆院選で公明が、29区とは別に東京の選挙区の議席を得られるよう自公目標として誠実に取り組む、です。

 今後、文書の内容を詰めて両党首が署名する方向で調整することとなりました。合意文書の作成は岸田氏からの申し入れによるものです。

▲衆議院議場

 対立の背景となったのは、公明が今年の5月、従来の29区に加えて28区(練馬区の一部)での候補擁立を一方的に発表したからです。反発した自民がこれを認めなかったことが引き金になりました。

 結果として公明は28区への擁立を断念する一方、29区で自民の推薦を求めず、都内全ての自民公認候補に推薦を出さない方針を決定していたのです。

 公明執行部は831日、党本部での2時間程度の会合を開催し合意内容を確認しました。
 都内協力復活に、自公ともに安堵(あんど)や戸惑いが広がっています。納得に時間がかかるというのが本当のところでしょう。

 次期衆院選から東京29区の公認候補を自民が支援することになりますが、自民の受け止めも複雑。突然の方針転換に困惑もあります。果たして公明候補を応援する雰囲気に自民がなるのか懸念されます。

 一方、公明の不安は東京都内だけではありません。小選挙区で見れば、現時点で関西(大阪、兵庫)に6議席を確保しています。
 ところが躍進している維新・馬場代表は、昨年8月の就任以降、「全小選挙区への擁立を目指す」と公言しているのです。

 維新は、全員が新人ながら、大阪と兵庫で一定の支持者を抱える地方議員や参院議員を中心に擁立して「地上戦」に挑む構えです。
 兵庫の2選挙区は党本部が主導しますが、維新発祥の地である大阪の4選挙区は地域政党・大阪維新の会が主体となって地方議員や党員による予備選を実施し、831日までに選考を終了しました。

 これまで維新は、公明が議席を握っている4選挙区には候補者を立てませんでしたが、その「不文律」は撤廃されたのです。
 次期解散総選挙は日本の政治地図を大きく変えることになるかもしれません。



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