(1) プロローグ~神はなぜ「沈黙」するのか?

(2) 小説『沈黙』が提示する極限状況

(3) 踏絵を踏む司祭

(4) ドストエーフスキイにおける神の「沈黙」

(5) 神の沈黙を考える四つの立場

(6) 神否定への誘惑

(7) 無神論を否定する現代科学

(8) 宇宙は人間のために造られた

(9) 情的存在を説明できない理神論

(10) イエスの十字架に対する神の沈黙

(11) 無惨だった使徒たちの最期

(12) ピルグリムの試練

(13) 情神論では説明できない「神の勝利」

(14) 人間の自由を保持するため

(15) 死後、来世で公平な報いがある

(16) 最初の沈黙

(17) 失楽園での出来事

(18) 原罪とは何か

(19) 神が定めた男女の関係

(20) 原罪の重さと神の沈黙

(21) 神の性質とそっくりに造られた

(22) 創造性と愛を表出するための人間の自由

(23) 神と人間は親子の関係

(24) 喜びを交換し合う神と人間

(25) 人間の堕落によって失われた神の理想

(26) 人間に愛を与えられた理由

(27) 人間相互の愛のため

(28) 人間の復帰と神の国実現

(29) 神と人間の責任分担

(30) イエスに対する神の沈黙

(31) イエス降臨の目的

(32) 歪曲された十字架信仰

(33) 出生前後の奇跡

(34) エリヤとしての使命の失敗

(35) 最低の立場まで落ちる

(36) 責任分担不完遂の結果

(37) 摂理の変更としての十字架

(38) イエス裁判の背景

(39) エロイ・エロイ・ラマ・サバクタニ

(40) 愛と信仰の極致を示されたイエス

(41) 復活の条件/苦悶に満ちた祈り

(42) 弟子の苦難を思って

(43) イスラエル民族の将来のために/神の悲嘆を思って

(44) 神の操り人形?

(45) つくられた十字架必然説

(46) 十字架はハッピーエンド?

(47) 福音書における論理の矛盾

(48) 十字架は人間の不信仰による結末

(49) “統一演奏会”を待たれる神

(50) 孤独と狂乱の神

(51) 人間回復のために忍耐される神

(52) 神が沈黙を破るとき

(53) あとがき