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文鮮明師自叙伝に学ぶ~心の書写 4
愛することを先立てる

 アプリで読む光言社書籍シリーズ第3弾として、『文鮮明師自叙伝に学ぶ~心の書写』を週刊連載(毎週木曜日配信予定)でお届けします。なお、この記事に記載されている「自叙伝『平和を愛する世界人として』」のページ数は創芸社出版のものです。

浅川 勇男・著

(光言社・刊『心の書写~文鮮明師自叙伝に学ぶ~』より)

【第一章】真なる愛は、与え、また与えても、なお与えたい心です

愛することを先立てる
 一つ目の特色は、「人に何かをしてもらおうとする思いを捨てて、人のために、全体のために先に与えて、為(ため) に生きること」(自叙伝、220ページ)なのです。

 真の愛は、愛されることより、愛することを優先するのです。幸福を求めて、人に愛を乞うのは当然のようですが、愛することを先立てなくては真の愛ではないのです。愛することよりも、愛されることを優先すれば、不満がたまり、ついには憎しみになりかねません。

 夫や妻が互いに愛を要求し合えば、不満な思いが積み重なって、激しいけんかになることでしょう。姑(しゅうとめ)が嫁に愛を強い、嫁が姑に愛を乞えば、憎しみのバトルが始まってしまいます。

 真の愛は、相手を幸せにするために自分が存在していることを悟る心なのです。

 文鮮明先生は「結婚は、私のためではなく相手のためにするものです」(同、228ページ)と言われています。夫は妻を幸せにするために、妻は夫を幸福にするために、結婚するのです。この観点で言えば、あなたが不幸を感じているなら、それは、愛することよりも愛を乞うている自分の心が原因なのです。不幸を相手のせいにする心、それが自分を不幸にしているのです。

 愛には優先順序があるのです。道路にも歩行者優先などの秩序があるように、愛にも秩序があるのです。愛の優先順序を誤れば、幸福にはなれないのです。服の最初のボタンを掛け違うと、最後まで奇妙な姿になってしまいます。同じように、愛の最初のボタンを掛け違うと、幸福な姿にはなれないのです。愛のあり方が間違っているなら、どんなに頑張っても本当の幸福はつかめないのです。

 真の愛とは、愛されることよりも愛することを優先し、尽くされることよりも尽くすことを先立てることなのです。

 赤ちゃんを見てください。母親から一方的に愛を受けているように見えますが、実は、赤ちゃんは、母親から愛される前に、母親を一生懸命愛したのです。

 まず、この世に生まれたことが、親への愛なのです。さらに、屈託のない笑顔や、しぐさで、お母さんを愛したのです。それで、母親も、赤ちゃんにお乳を与えて愛しているのです。

 人間は神様によって創造されましたが、神様は、人は愛することを先立てることによって幸福になれるように創造されたのです。それが、真の愛の創造原理となり、その原理的秩序に沿って愛したときにのみ人間は幸福になれるのです。(続く)

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 次回は、第一章の「与えたことを忘れる」をお届けします。


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