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進化論から新創造論へ 6

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「進化論から新創造論へ」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 人間の祖先は本当にサルなのか? 統一思想からの提案は、科学的真理のように装ってきた進化論の終焉(しゅうえん)を告げる!

統一思想研究院 李相軒・編著

(光言社・刊『ダーウィニズムの誤りと統一思想からの提案 進化論から新創造論へ』より)

現代進化論に至る道

(5)メンデルの遺伝法則の発見
-遺伝学を生み出したエンドウマメの実験-

 ダーウィンによって生物進化の思想が確立されましたが、生物の特徴が親から子孫へどのように受け継がれているのか、そして生物の変化はどのようにして起こるのかという問題については、何も分かっていませんでした。ところがダーウィンが『種の起源』を書いている間に、オーストリアの修道院で、修道士のメンデル(Johann Gregor Mendel, 182284)が、遺伝の法則を求めて、エンドウの交雑(こうざつ)実験を行っていたのです。


▲メンデル(ウィキペディアより)

 メンデルは8年間にわたってエンドウの交雑実験を行い、次のような法則を発見しました。それが今日、優性の法則、分離の法則、独立の法則として知られているものです(図5参照)。


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①優性の法則
 彼はまず、しわのある種子と丸い種子を交雑させました。エンドウが実り、雑種のサヤをあけてみると、中には丸いマメだけが並んでいて、しわのあるマメは一つも見当たりませんでした。つまり、雑種第一代では、一方の形質が優性(この場合、丸いマメ)であり、他方の形質は劣性(しわのマメ)となって優性のみが現れたのです。このように雑種第一代では、対立形質のうち優性のものだけが現れます。これが優性の法則です。

②分離の法則
 次に雑種第一代のマメを自家受粉させて、雑種第二代のマメをつくりました。すると、サヤの中には丸としわの両方のマメが並んでいました。数えてみると、その比率は、丸いもの3に対して、しわのもの1の割合でした。

 優性の形質をA、劣性の形質をaとすると、雑種第一代ではAaという組み合わせができるだけですが、AaAaの組み合わせによる第二代では、AAAaaa121の割合でできます。Aaにおいては、丸が優性なので、結局、丸いもの3、しわのもの1の割合になるのです。このように雑種第二代では、優性と劣性の形質の現れる比が31になるのです。これが分離の法則です。

③独立の法則
 交雑において、二対以上の対立形質(たとえば種子のかたちの丸としわ、マメの色の緑と黄など)が関与している場合、各々の形質は独立にふるまい、遺伝していきます。これが独立の法則です。

 メンデルはこのような現象の起こる意味を素早く読み取りました。彼は形質発現のもとになる要素が、生物体に内在していると考え、これを「エレメント」と呼んだのです。メンデルの遺伝の法則の発見により、遺伝学が生まれ、ダーウィンの進化論は遺伝学と結びついて説明されるようになりました。

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 次回は、「ド・フリースの突然変異説」をお届けします。