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家族の絆づくり 235
家族でも会議を

ナビゲーター:阿部 美樹

組織の会議はうまく行われているか?
 組織の運営のためには会議の開催が必須であるように、家庭でも「家族会議」が行われたら、意思疎通ができて良いことでしょう。
 まずは、組織における会議について確認してみましょう。

 会議に対して悩みを持っている人は意外と多いものです。
 例えば、「会議が長い」「会議で意見が言えない」「会議が退屈だ」「会議に参加することが怖い」など、会議が円滑に行われていないことが多くあります。

 会議は少な過ぎてもいけませんし、多過ぎてもいけません。
 会議の目的に合わせて、適切な時間と方法と参加者で行う必要があります。

 会議には、以下のように五つの種類があると考えられます。


五つの目的別会議
 第1は、「報告・連絡会議」です。
 会議を通して情報共有することは大切です。しかし、報告だけで終わらず、新しい情報に基づいて行動や計画を修正するなど、方針決定が必要です。
 それが曖昧になると会議の価値が下がり、組織全体の活力が低下します。

 第2は、「アイデアを出す会議」です。
 ブレーンストーミングなどのように各自が自由な考えを述べる会議で、斬新なアイデアを出すのに適しています。
 他人のアイデアを否定しないというルールも必要です。

 第3は、「問題を発見する会議」です。
 今後起きそうなトラブルを防止したり、成長を阻害する要因を取り除いたりするための会議です。

 第4は、「問題を解決する会議」です。
 これは発生した問題に対して有効な対策を検討する会議です。

 第5は、「教育する会議」です。
 部下を教育するためにコーチング形式で、質問しながら一緒に考えるような会議です。
 通常の会議で一部の人に対する教育を行うと会議の効率が悪くなるので、参加する人を選ぶ必要があります。

 このように、会社などの組織を運営するためには円滑な会議が必要であるように、家族間で情報交換したり、一緒に考えたりする家族会議の習慣をつくることができたら、より強い絆を築くことができることでしょう。

 そのときに気を付けるべき点は、否定ばかりしないこと、一方的な説教にならないこと、価値観や結論を押し付けないことです。
 さらには、うまくいかない原因よりも、うまくいく可能性に目を向けましょう。