2022.05.29 22:00
神の子を生み育てるために 39
読み聞かせ
アプリで読む光言社書籍シリーズ、「神の子を生み育てるために」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
これから妊娠・出産を控えているかたにも、そして子育て真っ最中のかたにもぜひ読んでいただきたいシリーズです!
須永孝子・著
読み聞かせ
人格形成に大きな影響
2〜3歳前後のころ、“言葉の洪水”という、それまで吸収した言葉が洪水のようにあふれてくる時期を迎えます。口や舌、唇、のどが共応し合って言葉が自在に出てくるようになるのです。
言葉というのは、自分の考えていることを相手に伝達するためだけにあるのではありません。思考の根本に言葉があると言われ、物事をとらえたり、判断して頭脳の中に収めていく認識作用や、新しいことを考え、生み出す能力につながると言われています。
語彙(ごい)が豊富になると、思考力が高まります。話も上手にできるようになり、自信につながります。この期間は、たくさん話しかけてあげたり、たくさんの本を読んであげることが大切です。
「おはなし教室」や「おはなしキャラバン」を開設し、劇団を持って幅広く活躍している浜島代志子先生の講演で、とても参考になる内容をお聞きしましたので、そのポイントを紹介します。
0〜10歳まではお母さんの声で読んであげるのが大切である。テレビやカセットテープ、マンガばかりに子育てを頼っていると、人の心のぬくもりを知らない子に育ってしまう。民話はゴッド・メッセージ、特に西洋の民話は子供の心を優しく、また強く、そして豊かに育ててくれる――などです。
さらに浜島先生の著書『おはなし上手は子育て上手』(大月書店)から抜粋してみましょう。
「子供の教育の基本は、対話とコミュニケーションにあると思います。……一方通行のテレビ、口封じの読み聞かせ、禁止と命令の親、学校、塾、おけいこ通いの子供の生活に、対話とコミュニケーションが存在するでしょうか。対話とは単なるおしゃべりではありません。子供の心に向かって語りかけ、感性を刺激し、新しい世界を開いてやることです。コミュニケーションとは、スキンシップをも含めて子供の心を抱きしめることを意味します。
この2つの要素を満たすものとして、対話方式のおはなしや絵本の見せ語りがあります。乳・幼児の時代に対話のあるおはなしや絵本の見せ語りで育った子供は、例外なく、言葉が豊かで、自己表現力があり、物事を筋道を立てて考える論理的思考力があり、自分をしっかり持ち、やがては生きる道を切り開いていく自己教育力、自己開拓力を身につけていくでしょう」
「根気よく絵本を見せて語り、おはなしを聞かせる子育てが、どれほど子供の人格形成に深くかかわっているか、どれほど子供の全生涯に影響するか……」
このように浜島先生は、実体験を踏まえた上で、強い信念を持って講演したり本を書いたりしています。
また読み聞かせに良い本の選び方もアドバイスし、「昔ばなしは、時代を経ても全然古くならず、西洋であれ東洋であれ、国を超えて人の心の奥深くに働きかける不思議な力を持っている」として、「昔ばなしが子育ての方法を教えてくれる」とも語っています。
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次回は、「韓国語教育」をお届けします。